【NY市場】ドル円は200日線上回るも112円を目指して駆け上がる雰囲気まではない

 きょうのNY為替市場はドル買いが優勢となりドル円も底堅い展開が見られた。一時111.65円付近まで上昇。この日発表の米雇用指標が好調だったことや、米中貿易協議への期待感がサポートした模様。

 米中協議に関しては、きのうからワシントンで閣僚級協議が行われている。トランプ大統領がきょう、劉鶴中国副首相と面会する予定で、習近平国家主席との首脳会談の計画を発表するかもしれないとの報道も流れ、期待感を高めているようだ。

 本日の200日線は111.50円付近おり、その水準を上回って来ているが、112円台を目指して駆け上がる動きまでは見られていない。米株式市場と伴にドル円がここから上値を追うにはもう一段の材料が必要。特に先行き懸念を払拭できそうな強い経済指標が待たれる。そのような中、明日は米雇用統計の発表が控えており、その結果待ちの雰囲気も強い。

 ユーロドルは後半になって下げ渋ったものの、きょうは軟調な動きとなり、1.12ドル台前半に下落。前日は強い内容のユーロ圏の経済指標が発表されたことから、ドイツ10年債利回りも9日ぶりにプラス圏に浮上し、ユーロも買い戻しが優勢となっていた。しかし、きょうのドイツ10年債利回りが再びマイナス圏に下げたこともあり、ユーロドルも戻り売りが優勢となった。

 ドイツとイタリアの成長見通しの大幅な下方修正が伝わっている。Ifoなどドイツの5大経済研究所がこの日、最新見通しを公表しており、今年のドイツの成長見通しを0.8%に下方修正してきた。昨年9月時点の1.9%の半分以下となる。貿易摩擦や英国の合意なき離脱などをリスクとして指摘。

 また、イタリア政府は今年の成長見通しを従来の1.0%から0.1%に大幅下方修正するとの報道が伝わっていた。財政赤字もGDP比で2.3~2.5%へ修正するという。来週の10日までに内閣が承認する見込み。

 ポンドは一本調子の下げを演じ、ポンドドルは1.3060ドル近辺、ポンド円は145.70円近辺まで一時値を落とした。メイ首相と野党労働党のコービン党首との協議が行われ、ポンドは買い戻しが優勢となっていたが、きょうはその上げを帳消しにする動きとなっている。EU当局者からの発言もポンドの戻り売りを誘った模様。英議会は合意なき離脱を回避しようと議論しているが、その可能性はより高まっていると述べていた。

 BBCによると、メイ首相は来週、ブリュッセルに向かうかもしれないと報じていた。一方でコービン党首との協議も続けるとしている。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

野沢卓美 | minkabu PRESS編集部

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