【NY市場】ドル買い優勢の中、ドル円は底堅い展開 米雇用統計は力強さ維持

 きょうのNY為替市場はドル買いが優勢となり、ドル円も底堅さを堅持した。きょうは3月の米雇用統計が発表となっていたが、非農業部門雇用者数(NFP)は19.6万人増となり予想を上回る内容となった。前回が大きく落ち込んでいたことからその反動も考えられるが、3月は天候に恵まれことで、建設業やレジャーで雇用が伸びほか、ヘルスケアも拡大した。

 一方、平均時給は前月比0.1%と予想を下回った。市場は平均時給の伸び鈍化から発表直後はドル売りの反応が見られドル円も売られたものの、労働市場の力強さが確認されていることから直ぐに切り返している。平均時給の伸び鈍化したものの、FRBは既に年内の金利据え置きの見通しを立てており、その見方を覆すほどの内容ではない。

 トランプ大統領がFRBに利下げと量的緩和を求める発言があり、米国債利回りは下げたものの、ドル円は200日線を上回る水準でのしっかりとした展開を続けた。3月高値が112円前半にあるが、来週以降、その水準を試しそうな気配も見られている。

 ユーロドルは売り優勢となり、1.12ドル台前半に水準を落とした。米雇用統計発表直後は1.1245ドル付近まで瞬間的に上昇する場面もみられたが上値は重い。

 来週はECB理事会が予定されているが、マイナス金利政策の副作用を軽減するため、マイナス金利を導入している預金金利の階層的設定が検討されているとの報道も流れていた。もし、これが導入されれば、年間70億ユーロ超に及ぶ銀行によるECBへの支払い負担が一部軽くなる。

 ただし、その場合は長期に渡って金利を低水準に留めることを示唆するとの見方もあり、ユーロにとっては圧迫要因と見られているようだ。実際、来週の理事会で打ち出すかは未知数だが、いずれにしろ注目ではある。そのような中、ユーロドルは心理的節目の1.10ドルを目指すとの見方は根強い。

 ポンドは軟調。英野党労働党のコメントが伝わり、英政府からは譲歩案が提示されていないと述べたことをきっかけに売りが強まった。ポンドドルは一時1.30ドルを割り込む場面も見られ、目先は200日線も控える1.2975/80水準が下値メドとして意識される。

 メイ首相はEUのトゥスク大統領に宛てた書簡で、離脱を6月30日まで延期することを要請したことが明らかとなっている。英国の要請を受け入れるかどうかは、来週のEU臨時首脳会合で決定される。トゥスク大統領は離脱延期を支持しているとの報道もあるが、EU内でも意見は分かれており、どうなるかは未知数。ポンドもこの報道に反応は無かった。

 なお、ポンド円は145円台前半まで下げ幅を拡大したが、145円台半ばに下げ渋っている。きょうの下げで21日線を再び下回っており、来週の動向次第では、200日線が控える144.65円付近を視野に入れる可能性も高まっているようだ。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

野沢卓美 | minkabu PRESS編集部

野沢卓美 | minkabu PRESS編集部

minkabuPRESS編集部所属