【NY市場】ドル円は111円手前でもみ合い FOMC議事録はヒントなく無難な通過

 きょうのNY為替市場でドル円は111円を一時割り込んでいる。米株は小幅な値動きに留まったものの米国債利回りが下げておりドル円を圧迫していた模様。特段の材料は見当たらない。朝方発表になった米消費者物価指数(CPI)はインフレの落ち着きを示す内容となった。ただ、市場が期待しているFRBの利下げ期待を促すほどの弱さではなかった。

 午後になって公表されたFOMC議事録を受けてドル円は買い戻しの動きも見られるものの動きは強まっていない。議事録では「2019年は金利据え置きが正当化」と記していた。市場が期待していた利下げのヒントまでは出なかったことから、ドル円は買い戻しの反応を見せていた。100日線が110.90円付近に来ていたが、その水準は維持されている。

 景気については、先行きの不透明感に言及している一方で、第1四半期のGDPは減速するものの、第2四半期には回復を見込んでいる。個人消費や設備投資が減速すると見ているようだが、個人消費に関しては再び大きく改善を予想している模様。

 ただ、特に目新しい材料でもなく、今回は無難に通過といった雰囲気でドル円の反応も小幅に留まっていた。

 ユーロドルは上下動。きょうはECB理事会が行われた。政策変更は無かったが、ドラギ総裁の会見を受けてユーロは売りが強まり、ユーロドルは1.1280ドル近辺から一気に1.1230ドル近辺まで売られる場面が見られた。

 ドラギ総裁は会見で景気の下振れリスクを強調し、年内は利上げは行わない方針を再度強調した。一方、市場が注目していたマイナス預金金利に関しては、階層設定が必要かどうか検討すると述べるに留まっている。一部では今回強調して来るとの期待もあっただけにユーロにとってはネガティブな内容だったようだ。

 ただ、動きは一時的でドル売りが優勢となる中、ユーロドルは前半の下げを取り戻す展開。

 ポンドドルは買い戻しが膨らみ1.31ドル台まで一時上昇。きょうは臨時のEU首脳会議が開催されており、その動向をにらみながらの値動きとなっている。EUはメイ首相に対して、離脱再延期の期間を最長1年とする案で交渉を行うようだ。メイ首相からは短期の延期が要請されていたが、EUのトゥスク大統領は拒否した模様。

 長期離脱延期となった場合、ポンドにとってはポジティブとの見方からポンド買いが優勢になっているようだが、メイ首相にとっては敗北を意味し、国内で強い反発に直面する恐れがあるとの見方も出ている。メイ首相が辞任に追い込まれる可能性も指摘されており、その場合、ポンドは不安定になる恐れも留意される。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

野沢卓美 | minkabu PRESS編集部

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