【NY市場】ドル円は112円付近での膠着続く ポンドが下落

 きょうのNY為替市場はドル買いが優勢となる中でドル円は112円ちょうど付近での膠着した値動きが続いた。朝方発表の米鉱工業生産は予想外の減少となり、第1四半期の製造業の生産の弱さが確認されている。第1四半期のGDPは前期比年率換算で1%台への減速が見込まれているが、その見方を追認する内容ではあった。ただ、ドル円の反応は限定的。

 きょうは米国債利回りが上昇しドルをサポート。きのうのエバンス・シカゴ連銀総裁やローゼングレン・ボストン連銀総裁の発言から、利上げの可能性も残していると見られ、景気の先行きに強気な見方を堅持している。少なくとも利下げの可能性を強調するような内容ではなかった。ただ、市場の一部からは年内のドルは下落が見込まれるとの弱気な見方も多い。既にバリュエーションは高い中で、この先、他国との成長格差が縮小して行くことが見込まれドルを圧迫するという。

 いずれにしろ、現在のドル円はこの先の動向を見極めたい雰囲気が強まっており、112円ちょうど付近での膠着した値動きが続いている。

 ユーロドル戻り売りに押され1.12ドル台に値を落としている。ロンドン時間に発表になったドイツの景況感指標は予想を上回ったものの、一部のECB理事から下期の景気回復に懐疑的な見方が出ているとの報道が流れユーロは売りが強まっていた。ただ、下値では買いオーダーも観測され1.13ドル台に戻していたが上値は重い。

 、ECB当局者らはマイナス金利政策の見直しに消極的で、政策分析が完了した時点で実際に実行されることに懐疑的だとの報道が流れていた。ドラギ総裁がマイナス金利の影響を検証する動きに反対ではないが、超過準備の一部にマイナス金利適用を免除するいわゆる階層化に利点があると考えない当局者が多いという。市場では、階層化が適用されれば低金利の期間が長期化し、ユーロにとってはネガティブとの見方も出ている。

 ポンドの売りが強まり、ポンドドルは1.30ドル台半ばに下落。ロンドン時間に英雇用統計が発表になっていたが、平均賃金は予想通りの力強い伸びを示しており、ILO失業率も前回と変わらずの低水準となっている。英中銀の利上げ期待を追認する内容ではあるが、市場の反応は限定的。英EU離脱が10月末まで延期になったことで、年内の英利上げはないとの見方が強まっている。また、メイ首相と野党労働党のコービン党首との協議も結果が見えない状況が続いている。離脱延期で「合意なき離脱」のリスクは後退しているものの、ポンドの上値には依然として慎重なようだ。

 4月のポンドドルは月足陽線になることが多い。昨年こそ陰線だったものの、2017年までは2005年から13年連続で陽線を記録してきた。今年はいまのところ、かろうじて陽線を維持しているが、微妙な位置取りではある。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

野沢卓美 | minkabu PRESS編集部

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