【NY市場】ドル買い・欧州通貨売りが加速 ドル円は一時112.40円付近まで買い戻し

 きょうもNY為替市場はドル買い強まった。ドル買いというよりもイースター休暇明けから欧州通貨の売りが強まっており、消去法的にドルが買われているといった雰囲気。ロンドン時間にドイツの企業景況感指標が発表になっていたが、予想外の弱い内容であった。その一方で4月に入ってからの米経済指標は好調なものが多く見受けられ、FRBの次の行動は利上げとの見方も再び台頭している。このような中、FRBとECBなど他国の中銀との格差がドル買いを呼び込んでいる模様。

 市場は今週末の米GDP速報値に注目。好調な米経済指標の発表もあり、予想を上方修正する動きが相次いでいる。現段階の予想のコンセンサスは2.2%まで上昇しており、予想通りであれば、ここ数年弱い内容が多い第1四半期の米GDPとしてはまずまずの内容。

 ドル買い優勢にもかかわらず、序盤のドル円は上値が重く111.70円近辺まで下落していた。特に売り材料は見当たらなかったが、上値が重かったことから、ロング勢のまとまった売りが入ったものと思われる。ただ、午後になるとドル買いが加速し、ドル円は一気に買い戻しが強まり、一時112.40円近辺まで上昇。

 FX取引では、翌日にロングポジションを持ち越せば、大型連休を挟み11日分のスワップが付く。一方でショートは逆に払いとなることから、ショートカバーが出た可能性もありそうだ。

 明日は日銀決定会合の結果が発表され黒田総裁の会見も予定されている。今回は政策据え置きが濃厚だが、市場は日銀の次の行動は追加緩和と見られている。今回の展望リポートで成長率とインフレの見通しをかなり引き下げ、追加緩和の素地を作ってくる可能性も指摘されている。

 ユーロドルは売りが加速し1.11ドル台に再び突入。3月安値を下回り一時1.1140ドル付近まで下げ幅を広げた。この日発表のドイツのIfo景況感指標が弱い内容だったことで、ユーロ圏経済の減速懸念を強めている。ドイツ10年債利回りが再びマイナス圏に低下しており、ユーロを圧迫している模様。今回のドイツの指標を受けて市場からは、ECBは次のステップの決定を待つ余裕はあるものの結局、次は追加緩和になるとの見解も聞かれた。

 ポンドドルも売りが強まり1.29ドルを割り込む場面も見られた。きょうの下げで200日線を下放れる動きが見られており、下値警戒感が強まっている。英EU離脱は10月末まで延期になった。予想よりも長い期間の延期となったこともあり、当初はポンドもポジティブな反応も見せていたが、延期は逆に政治的不透明感を強め、ポンドを圧迫するとの見方も出ている。

 きょうはカナダ中銀の金融政策委員会の結果が発表された。政策は予想通りの据え置きとなったが、声明でこれまで維持していた利上げの文言を削除した。カナダ中銀は前回の声明で、「利上げの時期の不確実性が高まった」と言及していたが、今回はその文言が削除されている。GDP見通しも下方修正。発表直後にカナダドルは売りが強まったが、その後は買い戻しも見られている。カナダ円は一時82.70円付近まで下落した。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

野沢卓美 | minkabu PRESS編集部

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