【NY市場】ドル買い優勢 米雇用統計前にパウエル会見後の動き続く

 きょうのNY為替市場はドル買いが優勢となっている。前日はパウエルFRB議長がFOMC後の会見で、直近のインフレ鈍化は一時的要因によるものである可能性への言及に敏感に反応し、ドルも買い戻しが強まった。きょうもその流れが続いている状況。また、原油相場が急落していることもドルをサポートした模様。

 ドル円は200日線が控える111円台半ばで推移。米株が下げ幅を拡大させたことから、ドル円も急速に売りが強まる場面も見られたものの、下値での買いも根強く、200日線付近まで戻している。下値ではマクロ系ファンドの買いが観測される中、短期筋がショートカバーを入れている模様。

 米中貿易協議の進展期待もドル円をサポート。今週は北京で閣僚級協議を行っていたが、米中はトランプ政権が2500億ドル相当の中国製品への関税をどのように撤廃していくかを含め、合意に近づいているといった報道も流れている。週末までに何らかのアナウンスがあるのではとの期待感も高まっている。

 ユーロドルは戻り売りが優勢となり1.11ドル台に再び値を落としている。前日は1.1260ドル近辺まで上昇していたものの、パウエル会見で戻り売りが一気に強まった。きのうまで急速に買い戻しが強まっていただけに、議長の発言をきっかけに利益確定売りを強めたようだ。

 ただ、今週発表のユーロ圏GDPやドイツ消費者物価指数(CPI)が回復の兆候を見せていることもあり、ユーロの自律反発への期待感も高っているようだ。明日は米雇用統計の発表が予定されているが、それに向けての調整も出ている模様。

 ポンドも売りが優勢となった。ポンドドルはNY時間に入っても軟調な動きが続き1.30ドル台前半まで値を落としている。きょうは英中銀金融政策委員会(MPC)の結果が発表されたほか、インフレ報告も公表されていた。英中銀は1回以上の利上げの可能性を温存している。ただ、市場はネガティブな反応を見せ、ポンドは売りの反応となった。19年と20年の成長見通しは上方修正したものの、インフレ見通しを下方修正したことに敏感に反応していたようだ。今回の見通しはEU離脱協議を考慮に入れていない。

 カーニー総裁は会見で「EU離脱協議が決着すれば、利上げペースは市場の期待以上に加速するだろう」と述べていた。「円滑な離脱であれば、その間の金利上昇が必要となる」との認識も示している。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

野沢卓美 | minkabu PRESS編集部

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