【NY市場】強い米指標をきっかけにドル円は110円台回復 トランプ発言で伸び悩む場面も

 きょうのNY為替市場はドル買いが優勢となり、ドル円は110円台を回復した。きょうのドル円は東京時間から戻り売り優勢の展開が続き、109円台半ばでNY時間の取引を開始した。中国政府は米国との再交渉に意欲を失っているといった報道が市場の雰囲気を圧迫していたようだ。

 ただ、この日発表のミシガン大学消費者信頼感指数が2004年1月以来の水準に上昇したことを受けて動きが反転している。一時200ドル超下落していたダウ平均もプラスに転じるなど買い戻しが見られ、ドル円も追随した格好。

 5月に入ってからの米中貿易協議を材料にしたリスク回避の雰囲気が、このまま沈静化して行くのか見極めたい雰囲気も強く、ドル円は110円台に慎重だったが、午後になって買いが加速し、110.20円付近まで一時上昇している。

 特に材料は見当たらないが、110円台には慎重だったものの、一方で戻り売りを強めることもなく109円台後半の水準を維持していたことから、ショート勢がポジション解消に動いたのかもしれない。

 ただ、終盤になってドル円は一時109円台に値を落とす場面が見られた。トランプ大統領が「EUによる米国への脅威は中国よりも悪い」と述べたことに敏感に反応していた模様。

 一方、ユーロドルは上値の重い展開が続いた。今週に入ってユーロドルは戻り売りの展開が続き、きょうは1.1155ドル付近まで値を落とす場面が見られた。週後半にはリスク回避の雰囲気も一服する中で、ユーロドルは次第に上値が重くなって来ているが、一方で下押す動きも見られていない。

 来週は欧州議会選挙が予定されており、その結果を見極めたい雰囲気もあるようだ。ポピュリスト政党が躍進しそうな雰囲気も出ているが、結果次第ではEU懐疑派の勢力が強まる可能性もあり、ユーロにとってはリスク要因となる。

 ポンドドルは下値模索が続き1.27ドル台前半まで下げ幅を広げる展開。きょうの下げで2月安値を下回っている。きのうはメイ首相が来月に退陣スケジュールを策定することに合意と伝わっていたが、その前にメイ首相は最後にもう一度、自身がEUと結んだ離脱合意案の承認に向けた手続きを議会で採決にかけるとしている。

 首相の後任を巡ってはジョンソン前外相が既に名乗りを上げているが、新首相によっては合意なき離脱のリスクも皆無ではないとの見方もある一方、メイ首相が突然解散し総選挙というシナリオも可能性としては残されている。いずれにしろ、英国債利回りも低下し、ポンドはネガティブな反応を続けている。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

野沢卓美 | minkabu PRESS編集部

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