【NY市場】ドル円は戻り売り優勢 米中対立への懸念が再燃 議事録の反応は限定的

 きょうのNY為替市場、ドル円戻り売りが優勢となっており、110.25円近辺まで値を落としている。前日一服していた米中対立への懸念が再燃している。米政府は大手ビデオ監視機器メーカー、杭州海康威視数字技術など中国企業最大5社について、米国の重要技術利用を事実上禁止することを検討との報道が伝わっていた。米政府はファーウェイに加え、ブラックリスト掲載企業を監視機器大手まで広げる構えだという。

 米株も軟調に推移する中で、ドル円も戻り売りが優勢になっているといったところ。ムニューシン財務長官が北京訪問の計画はまだないと述べていたことも圧迫していたようだ。

 午後に公表されたFOMC議事録への反応は限定的だった。議事録では「大半がインフレの低下は一時的と考えており、辛抱強いアプローチがしばらく適切」としている。市場の一部で期待されている年内の予防的な利下げのヒントは示されていない。FOMC後のパウエルFRB議長の会見から逸脱した内容はない。ある意味、市場の予想通りであったこともあった模様。

 前日のドル円は21日線に上値を拒まれていたが、きょうもその展開が見られており、きょうの21日線は110.60円付近に来ている。ただ、110円台前半には買いオーダーも観測されており、110円割れを試す動きまでは見られていない。

 ポンドは下げが一服したものの、きょうも売りが目立っており、ポンドドルは1.26ドル台前半まで一時下げ幅を拡大した。きのうはメイ首相がEU離脱協定に関連した新法案提出を発表。その中で2回目の国民投票実施に関しても議会採決にかける可能性があるとしたことから市場では期待感を高め、ポンド買いが強まる場面が見られた。

 しかし、自身の法案通過を条件として、国民投票実施の是非を議会採決にかけるとしている。与党保守党からも野党労働党からも今回も法案には反対するとの意見が相次いで出ており、メイ首相の進退を含めていまのところ、EU離脱に絡んだ英政治の混乱は沈静化するムードは無い。メイ首相が今晩辞任を発表するとの噂が飛び交う中、英保守党の1922年委員会とメイ首相との会合が行われ模様で、同委員会は現時点でメイ首相の退陣を追求しないことを決定したと伝わっている。明日、首相の地位について再び議論するという。

 ユーロドルは上に往って来いの展開。序盤は対ポンドでの買いが強まり、対ユーロでも上昇し、1.1180ドル近辺まで一時上昇した。しかし、その水準は強い上値レジスタンスとなっているようで、1.11ドル台半ばに押し戻されている。今週末に欧州議会選挙が控えており、ユーロドルは上値の重い展開が続いているものの、一方で先月付けた年初来安値の水準を試す動きまでには至っていない。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

野沢卓美 | minkabu PRESS編集部

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