【NY市場】ドル円は108円台半ば 伸び悩むも買い戻しの流れは続く

 きょうのNY為替市場でドル円は108円台半ばでの推移が続いた。リスク選好のムードは続いており、ドル円は一時108.80円近辺まで上昇する場面も見られた。トランプ大統領のメキシコ関税見送りをきっかけにリスク回避の雰囲気が後退しておりドル円をサポートしている。

 米中対立に関しては依然として不透明なものの、具体的に何も聞こえて来ていないことが逆に安心感に繋がっている面もありそうだ。ただ、ロス米商務長官は米中交渉で双方の撃ち合いはあるものの、最終的には合意に達するだろうと述べていた。ホワイトハウスも米中首脳会談を計画していることを明らかにしている。

 しかし、きのうまで上げが続いていた米株式市場が利益確定売りに押され、米10年債利回りも下げに転じたことからドル円も伸び悩んだ格好。

 ドル円はリバウンド相場が続いているものの、110円回復を目指す雰囲気まではない。FRBの年内利下げ期待が非常に高まっており、市場の注目は既に利下げの有無よりも、時期と幅に移っている。ハト派色の強い向きは今月のFOMCで利下げを実施してくるとの見方も一部出ている状況。ただ、6月は利下げの可能性を示唆し、7月以降の実施と見ている向きが比較的多いようだ。目先は21日線が109円台前半に来ており上値メドとして意識されるが、そこまでの上値抵抗も強そうだ。

 ユーロドルは1.13ドル台前半での推移。先月からのリバウンド相場の流れは続いているものの、1.13ドル台に入って上げも一服して来ている模様。NY時間の早朝にトランプ大統領の「対ドルでのユーロ安が米国を不利な状況に置いている」との発言が伝わり、ユーロ買いが強まる場面が見られたものの、一時的な反応に留まっている。

 FRBの利下げ期待がユーロドルを押し上げているが、その一方でECBの追加利下げ期待も市場には高まっている。しかし、一部からは、ECBは利下げ余地も限られており、景気減速がECBの予想よりもかなり強まった時のみとの見方もあるようだ。ECBは先週の理事会での声明で、利上げ開始のガイダンスを2020年上期に後ろ倒しした。しかし、市場では2020年も無理なのではとの見方も出ている状況でユーロの上値を慎重にしている模様。

 ポンドドルは1.27台前半。朝方に一時1.26ドル台に伸び悩む場面も見られたものの下押しすることなく、1.27ドル台に上昇している。EU離脱に関連した英政局の不透明感は続いている。与党・保守党の党首選の立候補がきのう締め切られ、10人の議員が正式に出馬表明した。13日、18日、19日、20日に保守党議員による投票で候補者を2人まで絞った後、全国の保守党員による決選投票を行う。ちなみに、ブックメーカーではジョンソン前外相が最も人気を集めている模様で、その次にハント外相、レッドソム前下院院内総務が続く。ジョンソン前外相はEU離脱強硬派の急先鋒で、市場が最も警戒している合意無き離脱の準備もすべきと主張している。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

野沢卓美 | minkabu PRESS編集部

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