【NY市場】ドル円は戻り売りに押される展開 あくまで自律反発の範囲で上値重い

 きょうのNY為替市場、ドル円はNY時間にかけて戻り売りに押される展開が見られている。東京時間には香港紙が、米中は報復合戦を暫定的に休戦し、3000億ドルの中国輸入品に対する関税賦課回避で調整との報道が流れ、ドル円も108円台まで回復していた。米株も時間外で上昇していたが、NY時間にかけて伸び悩む動きが見られたことでドル円も追随したようだ。

 市場では暫定休戦で合意したとしても、あくまで短期的なもので、今後も追加関税のリスクなど不透明感は長引くとの見方が強まっている模様。

 今週のドル円は106円台まで下落する場面が見られるなど売りが加速した。さすがに過熱感も出ており、きのうから買い戻しが入っているが、あくまで自律反発の範囲のようで上値での戻り売り圧力は根強いようだ。

 ユーロドルは1.1370ドル付近の狭い範囲での上下動が続いている。アジア時間に1.1350ドルを割り込む場面も見られたが、買い戻しも入り1.1380ドル近辺まで戻していた。しかし、1.14ドルには慎重になっているようで、1.13ドル台後半で次の展開待ちになっている模様。

 FRBの利下げ期待が高まる中、ユーロドルは買い戻しを強めるとの見方がある一方で、ECBも追加緩和姿勢に転じており、ユーロドルの上値は簡単ではないとの見方と交錯している。

 現在はあまり市場の注目を集めていないが、イタリアがEUの財政規律に反対する姿勢を強めており、政治的な不透明感は根強い。英EU離脱問題も依然として不安視される中、米利下げという追い風の中でも、ユーロドルの上値には慎重にならざるを得ないようだ。

 ポンドドルはNY時間に入って戻り売りに押され、1.26ドル台に再び値を落としている。きょうは事実上の次期首相を選ぶ保守党党首選でリードしているジョンソン前外相のコメントを受けてポンドは買いが強まる場面が見られた。ジョンソン氏は「合意無き離脱は百万に1つの可能性だ」と述べていたことに素直な反応を見せていた。

 市場の一部からは、ジョンソン氏の発言を真剣に受け止めることはできないもののポンドの素直な反応を見て、ネガティブなニュースよりもポジティブなニュースにポンドは反応し易くなっており、地合いに少し変化の予兆も出ているのではとの指摘も聞かれた。ただ、きょうの動きを見るとまだ上値は重いようだ。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

野沢卓美 | minkabu PRESS編集部

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