【NY市場】強い米雇用統計を受けての流れ続く、ドル円は108.80円付近まで戻す

 きょうのNY為替市場はドル買いが優勢となり、ドル円も買い戻しが優勢となった。先週の強い米雇用統計を受けての流れが続いており、今月末のFOMCでの利下げ期待が後退しているようだ。

 0.25%の利下げは60%程度の確率で温存されているものの、少なくとも0.5%の大幅利下げへの期待は大きく後退しているようだ。もともと0.5%利下げはやや行き過ぎとも見られてはいたが。0.5%利下げへの期待が後退した分、市場は逆に利下げの9月延期の可能性を見始めている。

 その意味でも今週10日に下院金融委員会で行われるパウエルFRB議長によるの半期に一度の議会証言が何らかのヒントを与えてくれると注目している。今週はそのパウエル証言をにらみながらの展開となりそうだ。なお、10日はFOMC議事録も公表され重要な1日となりそうだ。

 ドル円は米雇用統計を受けて21日線を回復。きょうもその上を維持し、リバウンド相場に入るか注目の展開となっている。現状は6月に上値抵抗となっていた108.70/80円水準に来ており、109円を試すか注目される状況。ただし、109円台に接近すると売り圧力も強まりそうだ。

 ユーロドルは軟調な動きとなり1.12ドル台前半まで値を落としている。先週からの下落で1.12ドル台後半でのもみ合いから下にレベルシフトした感も出ている。目先は6月にサポートされた1.1180ドル水準が下値サポートとして意識。

 ユーロ自体の上値も重い。ECB理事のクーレ氏やレーン氏の最近の発言からECBは、7月25日の理事会での政策変更は見送るものの、利下げを示唆する可能性が高いと見られている。一部からは9月に0.1%の利下げと12月には6300億ユーロ規模の債券購入が打ち出されるとの見方も出ているようだ。また、ラガルド次期ECB総裁の就任もECBによる景気支援への期待を高めている。ラガルド氏は経済学者ではなく政治家であることから、その期待は高いようだ。それらECBの動きがユーロの上値を重くすると見られている。

 ポンドドルも一時1.25ドル割れを試す動き。目先は先週末につけた年初来安値1.2480ドルが意識される展開となっている。FRBの利下げ期待の後退のほかに、合意無き離脱や英中銀の利下げ期待がポンドを圧迫している状況に変化はない。

 先週のカーニー英中銀総裁の講演以来、英中銀の利下げ期待が高まっている。これまで英中銀はEU離脱の混迷にもかかわらず、ファンダメンタルズには自信を示していた。ただ、同総裁の講演を受けて、次回8月1日に予定されている金融政策委員会(MPC)では利下げの可能性を打ち出すのではとも見られている。先週発表になっていたPMIのデータは弱い内容が相次いでいたが、今週は5月の月次GDPや鉱工業生産の発表が予定されており注目される。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

野沢卓美 | minkabu PRESS編集部

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