【NY市場】ドル円は再び105円台に下落 逆イールドを示現でショート勢が再び息を吹き返す

 きょうのNY為替市場でドル円は戻り売りが強まり、再び105円台に下落した。前日はトランプ政権が9月に予定していた中国製品への追加関税発動を一部に限って12月に延期すると発表したことから、米中対立への懸念が緩和し、ドル円は買い戻しが急速に強まっていた。ドル円は105円割れを何度か試したが、下値抵抗が強かったこともあり、ショートカバーが一斉に出ていた。

 しかし、舌の根の乾かぬうちに再び売りが優勢になっている。一時105.65円近辺まで下落し、前日の上げの約7割を戻す場面も見られた。米国債市場で2-10年債のイールドカーブが一時逆イールドを示現したことで、景気後退への懸念が強まっており、ドル円はリスク回避の円高に押されている。

 前日も2-10年債のイールドカーブは逆イールド寸前までフラット化していたが、政策金利に敏感な2年債利回りの上昇によるものだった。ただ、きょうは10年債利回りの低下がフラット化を加速させており、景気後退リスクをかなり意識している表れとも言える。

 前日の急速な買い戻しでショート戦略を一旦撤収する声も出ていたが、きょうの動きを見た限りでは、ショート勢は再び息を吹き返しているようだ。

 きょうはユーロも売りが強まり、ユーロドルは1.1130ドル近辺まで下げ幅を拡大し、ユーロ円も一時117円台に下落している。ここ数日ユーロドルは、1.12ドル付近での方向感のない展開が続いていたが、この日発表のドイツGDPが中国への輸出減でマイナス成長に落ち込んだことや、その中国の指標も冴えない内容だったことから、改めてユーロへの売りが出ているのかもしれない。米中対立の混迷は一向に出口が見えないが、中国経済の減速は米国以上にユーロ圏経済への影響のほうが大きい。

 ポンドドルも戻り売りに押された。この日の英消費者物価指数(CPI)が予想を上回ったことからポンドの買い戻しが強まり、ポンドドルは一時1.21ドルちょうど付近まで上昇する場面が見られた。しかし、ここ数日1.21ドルを試すものの跳ね返されており、きょうも強い上値抵抗となっていた模様。本日は上に往って来いの展開を見せている。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

野沢卓美 | minkabu PRESS編集部

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