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米長期金利、最近のレンジを下抜け

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外国為替マーケット情報|2014/05/15

英中銀四半期インフレ報告は早期利上げを示唆せず

昨日の海外時間には、米長期金利が低下したことから円買いが強まりました。公表された英中銀四半期インフレ報告が早期利上げを示唆する内容でなかったことからポンドが売られました。

欧州時間序盤、欧州株が軟調に推移したこともあって米長期金利が低下、円買いが強まってドル円は101.80円台まで、ユーロ円は139.60円台まで下落しました。この間ユーロドルは1.3730付近に上昇したあと1.3700台まで下落し、1.3720台まで反発するという方向感のない取引が続きました。

一方、発表された英・4月雇用統計が弱い結果だったことに加え、公表された英中銀四半期インフレ報告が早期利上げを示唆する内容でなかったことからポンドが急落し、ポンド円の下落につられてドル円は101.70円台まで、ユーロ円も139.40円台まで下落幅を拡大しました。しかし米長期金利が安定したことからそこで下げ止まりました。

NY時間にはいって、発表された米・4月生産者物価指数は予想よりもやや強い結果でしたが米長期金利はその後再び下落を開始したことから、一旦101.90円台まで買い戻されたドル円も101.70円台まで反落しました。この間もユーロドルは1.3700台から1.3720台の間で上下を繰り返していました。

NY時間引けにかけては、米長期金利がやや反発したこともあって、ドル円は101.90円付近まで、ユーロ円は139.70円台まで上昇しました。

東京時間にはいってからは、発表された日・第1四半期GDPが強い結果だったことから、日銀の追加緩和期待が遠のき日経平均が下落して円買いが強まる場面もありましたが、その後は円が売り戻されてドル円、ユーロ円ともにやや反発しています。

今日の海外時間にはユーロ圏・第1四半期GDP、ユーロ圏・4月消費者物価指数、米・4月消費者物価指数、米・5月NY連銀製造業景気指数、米・新規失業保険申請件数、米・3月対米証券投資収支、米・4月鉱工業生産、米・4月設備稼働率、米・5月フィラデルフィア連銀景況指数の発表があるほか、ECB月報の公表、コンスタンシオ・ECB副総裁、メルシュ・ECB専務理事の講演が予定されています。

ユーロドル、ドル円ともに、下がりそうであまり下がらない、という展開になっています。昨日は複数のECB幹部や関係者が6月の追加利下げに前向きな発言をしましたが、ユーロ相場はあまり反応していません。一方ドル円は、米長期金利がこのところのレンジを下抜けして比較的大きく低下していますが、それに比べると下落幅は限定的です。
相関関係などは、常に一定ではありませんが、ECB幹部の追加利下げに対する発言や、米長期金利の低下がさらに続けば、ユーロドル、ドル円が一段安になると考えられます。

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チーフストラテジスト 高野やすのり様
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高野やすのり|FXプライムbyGMO

高野 やすのり

慶應義塾大学商学部卒 チェース・マンハッタン、スイス・ユニオン、ファースト・シカゴなどでインターバンクディーラー業務に従事。 株式会社FXプライムbyGMO チーフストラテジストとして、長年培ってきた経験を生かし、インターネット上のコンテンツや、ラジオ、セミナーを通じて正しいFXの知識や、FXの魅力を広める為の活動を行う。 NPO法人日本テクニカルアナリスト協会 認定テクニカルアナリスト