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ユーロの買戻しは続くのか?_5/18

【著者】

独国債利回りが鍵?

相変わらず発表される米経済指標が予想を下回ってドル売りが強まる中、ユーロの買戻しが続いています。

IMMが発表している投機筋によるユーロの建玉統計を見ると、ユーロの売り越しは3月31日時点にピークの226,560枚(約283億ユーロ)を記録した後は減少傾向となって、先週5月12日時点では178,976枚(約224億ユーロ相当)となっていました。この間約20%売り越しが減っていますが、まだまだポジションは大きく買戻しが続く可能性があります。

ユーロ買いのきかっけは、米経済指標が予想比下振れするものが多かったことと、4月下旬からはECBの量的緩和でマイナス圏となっていた独中期国債利回りが大きく上昇したことでした。

米経済は昨年同様、年初に寒波と大雪というマイナス要因があったことに加え西海岸の港湾ストの影響もあって第1四半期はゼロ成長となりました。第2四半期にはその反動もあって大きく成長率が上昇すると期待されていましたが、ここまで発表された4月の経済指標は小売売上高や鉱工業生産など引き続き予想を下振れるものが多くなっています。

未だ多額のユーロ売りのポジションが残っている中ユーロドルが再び下落基調となるには、米経済指標が上向くか、独金利が低下するかが必要と考えられます。しかしながら米経済指標の回復は5月分や6月分まで待たなくてはならない可能性が高く、そうなると残る可能性独金利の低下ということになります。

独金利は、中長期的にはECBによる量的緩和が継続する中再び低下する可能性が高いのですが、短期的には大きなマイナス金利まで買われた反動がしばらく続いてもおかしくはありません。今後独中長期金利が低下するきっかけとしては、ECB幹部のけん制発言が考えられますが、来月にはいってギリシャ情勢でネガティブな動きが出れば、これまでやや楽観していた反動もあって独国債買いが強まる(金利は低下)きっかけになるかもしれません。

<本記事ご協力>

チーフストラテジスト 高野やすのり様
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高野やすのり|FXプライムbyGMO

高野 やすのり

慶應義塾大学商学部卒 チェース・マンハッタン、スイス・ユニオン、ファースト・シカゴなどでインターバンクディーラー業務に従事。 株式会社FXプライムbyGMO チーフストラテジストとして、長年培ってきた経験を生かし、インターネット上のコンテンツや、ラジオ、セミナーを通じて正しいFXの知識や、FXの魅力を広める為の活動を行う。 NPO法人日本テクニカルアナリスト協会 認定テクニカルアナリスト