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ドル反発続くか?

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外国為替マーケット情報|2014/05/20

昨日はアジア時間の株安の流れを引き継ぎ欧州時間も株式市場は弱い推移、米国債利回りも低下しドル売りが進む展開となりました。ドル円も2月序盤の水準まで押し込まれる動きとなりました。ユーロはメルシュECBのコメントなどで下押しする場面も見られましたが、堅調な推移となり一時1.3735近辺まで上昇となりました。しかし、米国時間に入ると流れが変わり米国株式市場は堅調推移、米国債利回りも上昇となりドル買いが進む展開となり、一日を通しては主要通貨は方向感の薄い状態が続く状況となっています。

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【主要通貨の動き】
ドル円はアジア時間午後から下値を探る動きとなったものの101.10をサポートとして踏ん張り、101円台を守りきる動きとなりました。長めな下ヒゲを残しての推移となっていることから、本日はもう一段の上昇の可能性を残す推移となっています。まずは先週後半にレジスタンスとなった101.65近辺を試す動きとなることが予想され、上抜けると102円台へのトライへ向かうことが想定されます。サポートと考えられるのは昨日のサポートである101.10、節目の101.00、年初来安値である101.75が挙げられます。101.75を下抜けると日足チャートで大きなダブルトップ類似のネックライン割れとなり大きな下落へとつながる可能性が高まります。

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ユーロドルはドル売りに支えられ底堅さをみせ1.37台を守ったものの上値も重く伸び悩む動きとなっています。特徴的だったのはメルシュECB理事の「標準的な手法と非標準的な手段の両方を用いるだろう」などのコメントよる下押しも限定的なものとなったことです。市場の追加緩和に関しての織り込みが相当進んでいることが予想され、投資家として注意しなければならないのは追加緩和が行われない、または軽い緩和にとどまることによるユーロ上昇リスクのようにも思われます。今週発表される欧州圏の景況感を示す経済指標が良好な結果が続くようだとユーロの売り方が絞り出される動きとなるかもしれません。まずは先週から3回上値を抑えている1.3735を上抜けることができるかどうかを見極めたいところです。

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ユーロ円は欧州時間にドル円の下落に併せて下値を探る動きとなりましたが米国時間には反発となりました。サポートとなったのは138.60で今後意識される水準となると思われます。昨日、サポート候補と考えていた138.80を割り込んだものの、下押しは限定的なものとなりました。下値ブレイクに失敗し、下ヒゲを残して反発に転じていることからこの辺で一度調整反発が強まりそうな気配が出ています。まずは先週序盤のサポートであり、後半のレジスタンスとなっている139.45近辺を上抜けることができるかどうかをしっかりと確認したいところです。

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ポンドドルは小動きとなっています。基本的にはドルの強弱に揺られ上値の重い展開となり伸び悩む動きとなりました。なんとか1.68台は守っているもののもう一段の下方向への調整の可能性も考えられる展開となっています。まずは節目の1.68を守れるかどうか、さらには先週の安値である1.673近辺を守ることができるかどうかを確認したいところです。1.673を割り込むとちょうど上昇トレンドラインも割り込む水準となり更なる下値を探る動きが強まる可能性が高まります。

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豪ドルは引き続きレンジ内での推移となり、レンジの下限を探る動きとなっています。狭いレンジ内から下抜けし、5月の安値である0.92を割り込む動きとなると日足チャートではきれいなダブルトップのネックライン割れとなり0.9割れも視野に入れた下落となる可能性が高まります。

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【本日の注目材料】

本日は欧州時間に英国の消費者物価、生産者物価、小売物価指数の発表が予定されています。強い結果となると利上げ観測を後押しするものとなりますが、ポンド高などの影響から伸び悩む結果となると利上げ観測が後退となりポンド売りの材料となると思われます。また、本日はベルンでカーニー総裁の講演も予定されており、何らかの材料が飛び出す可能性もあるため注意したいところです。
米国時間には要人のコメント機会が数件あるものの目立った経済指標の発表は予定されておらず、昨日同様、株式市場、債券市場を見ながらの動きとなることが予想されます。
また、地政学リスクが高まっている地域が増えてきていることには注意が必要です。中国とベトナム、フィリピン等の領海をめぐる争い、タイでも全土で戒厳令を発令するなど政治リスクが高まり、ウクライナも選挙を控え緊迫した状況は続き、突発的な報道でリスク回避の流れが強まる場面も十分に考えられます。

【本日の予定】

米国議会選挙予備選(アーカンソー州・ジョージア州・アイダホ州・ケンタッキー州・オレゴン州・ペンシルベニア州)
BOEカーニー総裁講演
10:30 RBA金融政策決定理事会議事録公表(5月6日開催分)
12:45 日20年国債入札(1兆2000円)
14:10 デベルRBA総裁補佐講演
15:30 ジョーダンSNB総裁講演
16:00 バローゾ欧州委員長講演
17:30 英4月消費者物価指数、生産者物価指数、小売物価指数
21:30 加3月卸売売上高
23:30 リンデ・スペイン中銀総裁講演
翌1:00 ノボトニー・オーストリー中銀総裁、トリシェ前ECB総裁講演
翌1:30 プロッサー米フィラデルフィア連銀総裁(投票権あり)講演
翌2:00 ダドリー米NY連銀総裁(投票権あり)講演
翌2:30 ファンロンパイEU大統領、ラホイ・スペイン首相会談
翌2:30 ビーンBOE副総裁、講演

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト