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材料薄い中、ユーロ圏要人コメントに注目

【著者】

外国為替マーケット情報|2014/05/19

先週末は米国時間に発表された住宅着工件数、建設許可件数が市場予想をしっかりと上回る結果となったことから米国経済回復に関する過度な悲観論は若干後退となりました。その後に発表されたミシガン大消費者信頼感指数の速報値が市場予想を下回る内容となりましたが、全体を通しては住宅市場の回復への期待が勝り、株式市場は前日比プラスでクローズを迎えています。米国債利回りも低水準での推移ながら10年債利回りは2.5%台をなんとか維持しています。為替相場では主要通貨は方向感の薄い中、ユーロは引き続き上値の重い動きが続きました。

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【主要通貨ペアの動き】
ドル円は上値の重い推移が続いたものの101円台前半では底堅さをみせNY時間は101.35-101.65での狭いレンジ内での推移となっています。本日はまずこのレンジをどちらに抜けるかに注目したいところです。日足チャートでは下方向には今年の最安値である100.75までは幾度と安値を抑えたサポートが存在し、底は堅そうにも見えます。逆に上方向は102円台中盤では幾度と上値を抑えられているのが確認できます。少なくともこのゾーンをしっかりと抜けないと大きな流れは期待できそうになく、抜けるまでは、こまめにレンジで利益を取っていくというのが良いのかもしれません。

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木曜日はドル売りに押し上げられたユーロドルですが、上値を追う元気はなく、上値の重い推移が続いています。木曜日には突破に失敗しましたが、2月、5月と2度サポートとなった1.364近辺を割り込むと今度こそ1.35を目指した下落圧力が強まると考えられます。上方向は4月にサポートとして活躍した1.38のラインを上回れるかどうかに注目したいところです。

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ユーロ円は続落となり139円を割り込むところまで押し込まれたものの2月のサポートラインに近い水準で踏みとどまったような状況となっています。再びこの今年に入り数回サポートとなっている138.80近辺を割り込んでくると136.00近辺を目指した下落圧力が強まると思われます。レジスタンスの候補としては3月から4月にかけてサポートとなっていた140.00が意識される

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ポンドドルは下げ止まり底堅い推移となり1.68台を回復となりました。日足チャートでは上昇トレンドライン上での推移となり次のターゲットである節目であり直近5月の高値である1.7を超えることができるかどうかに注目が集まります。買いポジションの調整も進んでいることが予想されることから、もう一段の上昇余地も生まれていると考えられます。逆に伸び悩み5月17日の安値である1.673を割り込むような動きとなると買いポジションの整理が更に進み下値を探る動きとなるというシナリオも想定されます。

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豪ドルは引き続き方向感の無い動きを続けています。先週1週間は0.933近辺から0.941近辺の狭いレンジでの推移に留まっています。下値を探る動きとなると日足チャートでは0.92をネックラインとしたダブルトップを形成中となり割り込むと0.9割れも視野にいれた下落圧力が強まる可能性が出てきているため下落基調となった場合には注意が必要です。

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【本日の注目材料】

本日は注目すべき経済指標はないものの、ユーロ圏の要人のコメント機会が予定されています。ユーロ高牽制、追加緩和に関しては市場もある程度織り込んでいると思われますが、具体的な緩和策について言及があるとユーロ売りが再燃すると予想される反面、独、オーストリア連銀総裁などが追加緩和に関して否定的なコメントを残すようだと冷や水を浴びせられる状態となりユーロの売り方が絞り出されるというシナリオも想定されます。
また、週末にウクライナ大統領選挙が予定されていることからも再びウクライナ情勢に市場の目が移る可能性もあり、本日予定されているEUとロシアによる天然ガスに関する協議からの報道にも注意をしたいところです。

【本日の予定】

トロント市場休場(ビクトリアデー)
欧州連合(EU)・ロシア、天然ガスに関する協議
07:45 NZ1-3月期生産者物価指数
08:01 英5月ライトムーブ住宅価格
08:50 日3月機械受注
16:00 ワイトマン独連銀総裁講演
17:00 メルシュECB理事講演
18:00 ユーロ圏3月建設支出
18:30 クーレECB理事、講演
翌1:10 ウイリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁(投票権なし)、フィッシャー米ダラス連銀総裁(投票権あり)コメント機会
翌1:50 バーナンキ前FRB議長講演
翌2:00 ノボトニー・オーストリー中銀総裁講演

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト