マーケット

ユーロが下げ止まるかに注目

【著者】

外国為替マーケット情報|2014/05/12

先週末の為替相場では前日に続きユーロの弱さが続く状態が続きました。ユーロドルはドラギ総裁の会見序盤につけた1.4手前から2日で200Pips以上の下落となっています。ECBのノーアクションを期待した買いが溜まっていたとはいえ、ドラギ総裁の「6月に行動することへの違和感はない」とのコメントだけでは少し売られすぎのようにも思われます。もし、行動したとしても持てるカードは限られていること、欧州の景気も底堅さを見せ始めていることを考慮すると、また恒例のユーロの売りポジションが絞り出されるショートスクイーズがみられるかどうかをしっかりと見守りたいところです。
他市場では米国債利回りは2.6台を割り込んだ後は下げ渋り反発に転じ、米国株式市場も堅調な推移を続けドル高をサポートする動きとなっています。
また、本日発表された本邦の国際収支では経常収支が市場予想を上回る悪化、貿易収支も市場予想を上回る赤字拡大となり円売りを下支えする材料となりそうです。

0512ny

【主要通貨ペアの動き】

ドル円は下げ止まり何とか保ち合い状態を維持となりました。下ヒゲを残した攻防が続いていることから一旦の下げ止まり感は強そうです。先ほど、レジスタンス候補と考えられる102.00を上抜けてきたことから上方向への圧力が一層強まりそうな気配がしています。ただし、依然として緊迫状態の続くウクライナ情勢からのリスク回避の強まりによる円買いには注意が必要です。

0512usdjpy

ユーロドルは続落となりました。多少売られすぎ感も出てきていますが、日足チャートでダブルトップのネックライン割れの状態となり1.37近辺までの下落余地は残ると思われます。さらに4月4日の安値である1.3672を割り込むような推移となると1.35も視野に入れた下落圧力が強まる可能性も浮上するため注目したいところです。

0512eudusd

ユーロ円も続落となり、140.00を一瞬割り込む動きとなりましたが、日足の終値ベースではなんとか踏ん張ったものの上値の重さが残る状態が続いています。これまでもサポートとして140.00が意識されていましたが、今後もこの140.00が強く意識され、割り込むと更に下落圧力が強まることが予想されます。

0512eurjpy

ポンドドルでは大きな調整が入り1.683近辺まで押し込まれる推移となっています。本日はまず、この1.683または5月2日のサポートとなった1.682近辺を守り切れるかどうかに注目したいところです。割り込むと依然として買いに傾いているポンド買いのポジションに更なる調整が入り下値を探りに行くシナリオも十分に想定できます。

0512gbpusd

豪ドルは結局0.94を突破することはできませんでした。現在0.93中盤での推移となっていますが、方向感の薄い状態が続いています。引き続き0.93-0.94のレンジをどちらに抜けるかを見守りたいところです。

【本日の注目材料】

本日はアジア時間に本邦の国際収支統計の発表が予定されている以外は大きなイベントは予定されていないことから、先週後半に売り込まれたユーロが下げ止まるかどうかを見守る一日となると思われます。
また、ウクライナ情勢にも引き続き警戒が必要で住民投票の結果を巡る報道によるリスク回避の流れには注意が必要です。

【本日の予定】

08:50 日3月国際収支統計
10:30 豪4月NAB企業信頼感指数
10:30 豪4月NAB企業景況感指数
13:30 日4月企業倒産件数
14:00 日4月景気ウォッチャー調査
15:30 仏4月企業センチメント指数
16:15 スイス3月実質小売売上高
25:00 プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁(投票権なし)講演
27:00 米4月財政収支

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト