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来週の政策会合、日米ともに据え置きか?

【著者】

ご存知の通り、先週末に発表された米雇用統計値はイエレン議長も驚くほど低水準となり、日本時間16日のFOMCは現状維持で落ち着くものと思われます(正直、中央銀行のトップは経済指標の数値について前もってある程度知らされているものと思っていただけに、イエレン議長が知らなかったことの方が個人的には驚きでした)。

ここに来て、英国のEU離脱国民投票の行方も不透明感が漂っている(離脱派優勢)だけに、やはり、この結果を見極めて、さらには、来月発表される雇用統計であくまでも今回の結果が一時的なものであったのか否かを判断し、利上げスケジュールを再考することになるのではないでしょうか。

ただ7月の利上げも見送られるかというと、それは株価次第と考えています。現在、NYダウは18,000ドル目前、S&P500指数も昨年5月21日の史上最高値2134ポイントにかなり接近しています。
ここを上抜けて一段の上昇となれば、FRBとしてもバブル破裂を助長させないためにも利上げに踏み切る可能性があると見ています。7月も見送り、9月まで利上げが実施されないと決めつけることは避けたいところです。

日銀の追加緩和、市場の見方分かれる!

次に日銀についてです。市場では今月1日の安倍総理による消費増税延期を受け、6月の追加緩和観測が後退と捉える一方で、政府の増税延期は日銀が追加緩和に踏み切る良いタイミング、物価の弱さから緩和策の継続が必要との声もあり、市場の見方は分かれています。

個人的には本日発表された本邦第1四半期2次速報値が上方修正(年率1.9%)されたこともあり、追加緩和は見送られるものと考えております。そもそも日銀の採りうる策は

●現行の国債買い入れ額年80兆円を90兆円~100兆円に増額
●現行のETF買い入れ年3兆3000億から5兆円~7兆円に増額
●当座預金に対するマイナス金利の幅を年0.1%から0.2%に拡大
●貸出支援基金から民間銀行への貸し出しにマイナス金利を適用

<資料>日GDP推移
日本GDP

これらは十分市場に認識されている事項です。仮にここでその切り札の一つを切るとなると、今後の対応についてもかなり限られ、それこそ市場に失望を与える結果となりかねません。今朝の三菱東京UFJ銀行に関するプライマリーディーラーの資格返上検討のニュースも気になります。こういった動きが後々、市場の波乱になることも想定されます。すぐにというわけではありませんが・・・。最大の効果を発揮するためには、やはりFRBの利上げ→追加緩和という道のりがベストであると考えます。

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比嘉 洋|マネースクウェアジャパン シニアコンサルタント

比嘉 洋

米金利の裁定取引に長く従事。 相場の読みには定評があり、人気ストラテジストとして活躍中!