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FEDは12月利上げの可能性残す、日銀の追加緩和観測は後退

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昨日からの流れ

注目が集まったFOMCでは市場予想通り金融政策は据え置きとなり、声明文では次回の会合での利上げを検討することが示されたことで、薄れていた年内利上げ観測に火が付き市場はドル買いでの反応となりました。株式市場も事前に売られていたこともあってか反発を強め、米国債利回りは上昇とリスクオン型の反応となりました。

先ほど発表された本邦の鉱工業生産はマイナスの市場予想に反し、前月比プラスとなったため、昨日のFOMCと併せて今週の日銀の追加緩和観測を後退させ、円買いが強まる展開となっています。

また、昨日はスウェーデン国立銀行が債権購入プログラムの規模を拡大させる追加緩和策を発表したことでスウェーデンクローネが下落となりました。ECBの追加緩和観測を受けて、ユーロ圏を囲む各国での緩和合戦が今後も続くかもしれません。

主要通貨ペアの推移(2015/10/29)

USDJPY

ドル円はFOMCの結果を受けて反発するも、早朝に発表された本邦鉱工業生産が市場予想に反し前月比プラスとなったことで、日銀の追加緩和観測が後退したため、反落する動きとなっています。日足チャートでは引き続き方向感の薄い状態が続いており、121円台では上値の重い推移が続いています。

本日はFOMC発表直後の乱高下でのポートである120.00、先週末から今週にかけてのレジスタンスとなった121.50を突破できるかどうかで方向感を探っていきたいところです。本日は米国時間に今週の重要イベントの一つである米国79月期のGDPの発表が予定されており、結果次第で発表前後で上下に振れることが想定されるため注意が必要です。

ドル円

EURUSD

ユーロドルはFOMCの結果を受けて急落する動きとなり、1.10を割り込み1.09割れを試すところまで下落する動きとなりました。
昨日大きく動きたため、本日は多少の反発を見せる可能性は考えられるものの、節目の1.1を割り込んできたため、次のターゲットは7月20日のサポートとなった1.08付近と考えられ、割り込むとさらに下落圧力が強まる可能性が考えられるため、接近した際には注意が必要です。

ユーロドル

EURJPY

ユーロ円は上値の重い推移が続き9月4日のサポートとなった132.23をしっかりと割り込む動きとなりました。週足チャートや日足チャートを長めに見ると高値を更新できず、下値を切り下げる動きが続いており、130円割れも視野に入るような形となっています。
ファンダメンタルズ面でも日銀の追加緩和観測後退に対して、ECBの追加緩和観測は引き続き強い状態ということで温度差が感じられる状況となっており、今週日銀が動かなければ、温度差がさらに意識されると考えられます。

ユーロ円

GBPUSD

ポンドドルは引き続き上値の重い状態が続き緩やかな下降トレンドが続いています。本日は10月13日にサポートとなった1.52付近が迫っているため、この水準を守りきれるかどうかに注目したいところです。1.52を割り込む推移となると10月序盤のサポートとなった1.51を目指す動きとなり、さらには大台の1.5トライが意識されると考えられます。

ポンドドル

AUDUSD

豪ドルはオーストラリアの消費者物価指数が市場予想を下回ったことで上値の重い推移となっていましたが、FOMCの結果を受けてさらに下落する動きとなりました。節目の0.71を割り込んできているため、0.7トライが意識されると考えられます。ただし、イベントでの大きな下落が2回続いたため、多少の反発の可能性も考えられ、また、本日の米国GDPでも結果次第で大きく動く可能性があり、不安定な推移となるかもしれません。

豪ドル

本日の注目材料

本日は欧州時間にドイツの雇用統計、米国時間に米国の79月期のGDPの速報値、ドイツの消費者物価指数の速報値の発表が予定さています。米国のGDPは市場予想では1台後半、最新のアトランタ連銀の予想であるGDPNowでは1.1まで回復しています。昨日、ドル買いが強まったことを考えると弱い結果となった方がインパクトが強くなるかもしれません。

ドイツの消費者物価指数が弱い結果となるとユーロ圏の消費者物価指数の低下、さらにはECBの追加緩和への期待へ繋がり、ユーロの上値を強く圧迫する材料となりそうです。

本日の予定

08:50 日9月鉱工業生産(速報値)
08:50 日対外及び対内証券売買契約等の状況(指定報告機関ベース)
09:30 豪79月期輸入物価指数
16:00 英10月ネーションワイド住宅価格
17:55 独10月失業者数・失業率
18:30 英9月消費者信用残高
19:00 ユーロ圏10月消費者信頼感(確報値)・経済信頼感
20:00 英10月CBI流通取引調査 
21:30 米79月期GDP(速報値)
21:30 米新規失業保険申請件数
22:00 独10月消費者物価指数(速報値)
22:10 ロックハート米アトランタ連銀総裁コメント機会
23:00 米9月中古住宅販売保留件数指数
翌0:00 コンスタンシオECB副総裁講演
翌2:00 米7年債入札(290億ドル)
翌6:45 NZ9月住宅建設許可

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト