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強い小売でポンド急騰 5/22

【著者】

強い小売でポンド急騰

昨日は欧州時間に英国小売売上が市場予想を大きく上回りポンドが大きく上昇となりました。賃金が上昇し、物価が伸び悩んでいる状況、弱かった前回の反動と考えると自然な数字と考えられますが、市場予想が控えめであったことや、前日の強気なMPC議事録、弱気なFOMC議事録の内容も意識されたのかもしれません。

米国の経済指標は新規失業保険申請件数は安定推移を続けたもののファラデルフィア連銀製造業景況指数、中古住宅販売件数と市場予想を下回る冴えない結果となったことからドルの上値は重いながらも大崩れとはならず、底の硬さも残しています。

現状では主要通貨で利上げ観測の残るドル、ポンドが強く、その他は弱いという状況で中央銀行の金融政策のスタンスの違いが通貨の強弱に現れているといった状況になっています。

NYダウ

【主要通貨ペアの推移】

ドル円は121円を挟んでの攻防が続いています。日足チャートでは陰線となりましたが、120.80付近では底堅さをみせ、引き続き基調は上向きと考えられます。ただし、サポートとなっている120.80を下抜けるような動きとなると調整が加速する可能性が考えられるため注意が必要です。

ドル円

ユーロドルは下げ渋るも上値の重い状態が続いています。市場では依然として売りポジションに大きく傾き、逃げ遅れた参加者も多く残っているため、下がったところでは買いが入りそうな気配も残っています。ただし、強いサポートとなることが予想されるレジスタンスからサポートに転じた1.105を割り込む動きとなると大崩れとなる可能性が高まるので注意したいところです。

ユーロドル

ユーロ円は下げ止まるも上値は重く方向感のない推移となりました。134付近をサポートに安値は切り上げているため、反発の可能性は残しているものの134を割り込むような動きとなると大崩れというシナリオも十分に考えられることには注意したいところです。

ユーロ円

ポンドドルは強い英国小売売上を受けて大幅上昇となりました。リズムよく上昇→調整→上昇→調整と繰り返し反発に転じ始めたため、今後は5月15日の高値である1.5815を突破できるかどうかに注目したいところです。
再びポンドエクスプレスが走り出し、連騰開始となるかをしっかりと見極めたいところです。

ポンドドル

豪ドルは下げ止まる動きとなっています。本日は今週のサポートとなっている0.786付近を守れるかどうかに注目したいところです。もし割り込むようであれば下落が加速し完全に傾きが変わる可能性があるため警戒が必要です。

豪ドル円

【本日の注目材料】

本日はアジア時間に日銀の金融政策決定会合、黒田総裁の記者会見、欧州時間にはドイツのIfo景況指数の発表、米国時間は米国消費者物価指数の発表に加え、イエレン議長の講演が予定されています。

日銀の金融政策発表は政策変更なしの可能性が高く、良好なGDPも後押しし、景気判断も強気となると予想され、黒田総裁の記者会見でも追加緩和を匂わすコメントは期待しにくいと考えられます。強い結果となった本邦GDP後の反応が円買いとならなかったことを考えると緩和を期待している参加者は少ないと考えられ、変更なしによる失望売りは少ないと予想します。

ドイツのIfo景況指数は昨日のPMIに見られるようにユーロ安が一段落していることもあり、予想ほど強くない可能性も考えられます。米国の消費者物価指数は一時期よりも注目度は下がっているものの、低インフレが続くようであれば当然利上げへの足枷となるため市場予想との乖離があると市場へのインパクトは大きくなることが予想されます。

本日のメインイベントとも言えるのがイエレン議長の講演になります。直近の冴えない経済データを踏まえ、FRB議長がどのような景気判断を行っているかに注目が集まります。景気減速を懸念するようなコメントが出てくるようであればドルの売材料として強く意識されると考えられます。

【本日の予定】

時刻未定 日銀金融政策決定会合結果公表

08:00 ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁、講演
15:00 独13月期GDP(確報値)
15:30 黒田日銀総裁記者会見
15:45 仏5月企業景況感
17:00 独5月Ifo景況感指数
17:30 英4月財政収支
18:00 ティーマーマンス欧州第一副委員長講演
21:30 米4月消費者物価指数
21:30 加4月消費者物価指数
21:30 加3月小売売上高
翌2:00 イエレンFRB議長講演

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト