FXコラム

Q&A:山谷の値幅、費やす時間を予測する方法はある?

【著者】

:10月2日は米雇用統計の発表がありました。14万人と予想より悪く、直前の120円40銭から、23時過ぎには118円70銭まで円高が進みました。しかし、この後戻して、明け方には120円を回復しました。

オーバーシュートの戻しについても、材料によって、山谷の深さや高さ、費やす時間に差があるのですね。山谷の深さや高さ、費やす時間の予測をする方法はありますか。もしあれば教えてください。

また、このような値動きは投機筋(日計り)の典型的なトレードと捉えていいのでしょうか。

鉄板の収益機会でしたね。私は飲み過ぎで、機会を逃しました。

すべての急騰、急落は投機筋によるものと考えて間違いはないのです。10月2日の例をとれば、1回の雇用統計の悪化を受けて、実需の売買量が変化したり、長期投資家の運用方針が変わることはないと言っていいからです。

もっとも、実需や長期の投資家でも、投機的な売買を行う場合がありますが、その分は将来には反対売買する、あるいは将来分の売買を前倒しで行う、そうでない場合は遅れていた売買を慌てて行うだけですから、実需を中長期で均せば、ゆっくりとした売買となります。急騰、急落にはならないのです。

10月2日の場合には、その日のうちに下げ幅の9割近く、前もって上げていた分を差し引けば全戻ししていますので、日計りの典型的なトレードと捉えていいでしょう。

従って、ここでのトレードの基本は、投機筋の反対売買を確認してからついていくことになります。つまり、谷越確認でのロングで、相当取れた展開です。

山谷の高さや深さ、費やす時間を予測する方法は、過去のパターンを分析する方法以外に、目標値と到達時間を示すテクニカル指標があるかと思いますが、どちらも参考でしかありません。頼るのは危険だと思います。

それよりも、ダマシを警戒しながらも、山越え、谷越えが確認できたと判断してからの売り買いが、リスクとリターン、双方の面で有効かと思います。

10月2日は金曜日でしたので、週前半に買われていたなら、売られて終わりの可能性がありました。それでも、必ず日計りの人たちがいますので、ある程度は戻すものです。谷越確認でのロングは機能します。

実際には、月曜日から木曜日まで120円を挟んだ展開で終始しましたので、金曜日は元のレベルにまで全戻ししました。このことは、大半の参加者が短期的な売買しかしていないことを示唆しています。

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矢口 新

矢口 新

大学卒業後、国内外の大手証券会社にて為替、債券のディーラー、機関投資家セールスを勤めた後、株式会社ディーラーズ・ウェブを創業(2002年5月~2013年5月)。2013年4月まで同社代表取締役社長。