マーケット

FOMCは年内利上げの手がかり掴めるか

【著者】

昨日からの流れ

昨日はFOMCを控えた調整、様子見モードが強い状態が続くなか、米国の経済指標は冴えないものが続きました。耐久財受注は全体的に市場予想を下回る結果、マークイットのサービス業PMIも低下、消費者信頼感指数も下方修正された前回数値からさらに低下となりました。しかし、FOMCを控えた為替相場は冷静な動きとなりました。耐久財受注発表後にドル売りが強まりましたが、その後はドルが盛り返し、様子見モードの強い動きとなりました。

また、欧州時間に発表された英国の7-9月期のGDPの速報値は市場予想を下回る結果となり、発表後はポンド売りが進む展開となりましたが、発表直前に大きく売り込まれたこともあり、発表後、一度は下落するものの、その後は買い戻される動きが活発化となりました。
米国株式市場は冴えない米国経済指標、フォードの決算などの結果を受けて上値の重い推移、原油価格も3営業日連続の下落となり、カナダドル等の原油価格に敏感な通貨の上値は重い状態が続いています。

本日は先ほど発表されたオーストラリアの消費者物価指数が市場予想に反し前回から伸びが鈍化していたことで豪ドルが急落するスタートとなっています。市場ではこれまでの利下げの効果もあり、伸びが強まることが予想されていただけに大きなインパクトとなっています。

主要通貨ペアの推移(2015/10/28)

USDJPY

ドル円は調整主体のドル売り、冴えない米国経済指標の影響もあり、上値の重い推移が続いています。日足チャートで見ると底堅い推移が続きましたが、8月からのレンジ内での方向感の薄い推移が続いています。本日はFOMCの発表が予定されているため、様子見モードが強い状態が続くと考えられ、発表前後を大きく上下に振れる動きになることが予想されます。乱高下が予想されるため、発表前後は注意が必要です。

ドル円

EURUSD

ユーロドルは調整の買いや、冴えない米国経済指標によって押し上げられるも上値の重さは残り、1.10台中盤で方向感の薄い推移が続いています。本日は引き続き節目の1.1を守れるかどうかに注目が集まります。
欧州時間にはユーロ圏の要人のコメント機会が多く予定されるため、追加緩和に関するコメントに反応する可能性が考えられます。ただし、本日は米国時間にFOMCの発表が予定されているため、発表前後は大きく上下に振れることが想定されるため、発表前後の動きには特に注意が必要です。

ユーロドル

EURJPY

ユーロ円は上値の重い推移を続け、132円台まで押し込まれる動きとなっています。強力なサポートゾーンでもある133円前半を抜け、9月4日のサポートである132.23付近を割り込む動きとなると130円割れを視野に入れた下落圧力が強まると考えられます。ただし、本日はFOMCを控え神経質な動きが続くことが予想されます。FOMCでもドル中心の不安定な動きとなり方向感が掴みにくい状況になることが想定されます。

ユーロ円

GBPUSD

ポンドドルは上値の重い推移となりました。英国GDPの発表直前に大きく売りが入り、弱い結果を受けて更に下値を探りましたが、利益確定と思われる買い戻しに押し上げられ、発表前の水準まで戻す動きとなりましたが、米国時間に入ると再度売りが強まり、1.53を挟んだ攻防をとなっています。

本日はFOMCの結果に左右されると考えられますが、ドル売りが強まる場面では、対円や対ユーロでポンドが売られ、上値が圧迫される可能性があり、逆にドル買いが強まる場面では対ユーロや対円で底堅さを見せ、下落が限定的になる可能性が挙げられます。いずれにせよ発表前後は荒い動きとなることが想定されるため、注意が必要です。

ポンドドル

AUDUSD

豪ドルは上値の重い推移が続いた後、先ほど発表された豪消費者物価指数が市場予想に反し軟化していたことがRBAの追加利下げを意識させ急落する動きとなっています。10月中旬からサポートとして0.72付近が踏ん張っていましたが、しっかりと割り込み、ストップ売りも絡めたことが下落に拍車をかけました。

日足チャートを見ると引き直した下降トレンドラインの中での推移となり、0.7割れトライに向かいそうな形となっています。ただし、本日はFOMCの結果で上下に大きく振れる可能性があるため、注意が必要です。

豪ドル

本日の注目材料

本日は米国時間のFOMCの発表に注目が集まります。政策金利は昨今の要人コメント、経済指標の動向から据え置きが予想され、市場の関心は声明文の内容に集まります。次回会合での利上げの地ならしが行われるとドルの下支え材料となることが考えられる反面で株式市場がネガティブな反応となる可能性も考えられます。また、逆に景気判断が冴えないものとなり、次回会合での利上げ観測が弱まるようであればドル売りが進むというシナリオも十分に考えられます。ECBは景気判断を引き下げたのに対し、FOMC、日銀の判断に今週は注目したいです。

本日の予定

09:30 豪79月期消費者物価指数
16:00 独11月GfK消費者信頼感 
16:45 仏10月消費者信頼感指数
18:15 プラートECB理事講演
20:00 米MBA住宅ローン申請指数 
22:00 ユンケル欧州委員長講演
23:30 米週間原油在庫 
23:45 コンスタンシオECB副総裁講演
翌3:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)結果公表
翌5:00 RBNZ政策金利発表 

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト