格付け会社(機関)

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格付け会社とは、企業や国債、金融商品などを調査し、信用力を格付けする機関のことです。

3大格付け会社としては、ムーディーズ、フィッチ&レーティングス、スタンダード&プアーズがあります。

信用力はA、B-などのアルファベット記号で表し、この評価を信用格付けといいます。
この信用格付は一般に無料で公表されており、投資家や金融機関が金融商品を運用する際の参考となるほか、格付けの変更が株価や商品価格に大きな影響力を及ぼします。

2007年からの未曽有の金融危機の際には、それまで最上級の信用格付けであった住宅系の債券が、たった数日でジャンク格にまで格下げされるといったことが発生し、市場の混乱の一因となった。
そういったことから、格付けの是非、格付け会社と金融機関の距離感などが社会問題となりました。

格付会社の、見解の相違、方法論は微妙に異なるため、同じ発行体への評価でも格付会社によって信用格付が異なることがある

信用格付け

信用格付けについては21段階まであり、ムーディーズだけ表示が少し異なっています。
また、今後の見通しについても、同時に発表され、「ポジティブ」、「安定的」、「ネガティブ」がある。
※その他にも「検討中」、「見直し中」、「見通しなし」、「方向性不確定」があるが一般的ではない。

カテゴリ 定義
Aaa/AAA 信用リスクが最小限(信用力が最大)
Aa/AA 信用リスクが極めて低い(信用力大
A/A 信用リスクが低い(信用力あり)
Baa/BBB 信用リスクは中程度(信用力中程度)
Ba/BB 相当の信用リスク
B/B 信用リスクが高い
Caa/CCC 信用リスクが極めて高い
SD/RD 選択的デフォルト・一部債務不履行
D 債務不履行

※『Baa3/BBB-』までが一般的に「投資適格級」とされる。
※『Ba1/BB+』以下は「投資不適格級」、「ジャンク級」などと呼ばれる。

評価基準(ムーディーズ)

カテゴリ 定義
   Aaa 信用力が最も高いと判断され、信用リスクが最低水準にある
   Aa 信用力が高いと判断され、信用リスクが極めて低い
   A 中級の上位と判断され、信用リスクが低い
   Baa 中級と判断され、信用リスクが中程度であるがゆえ、
一定の投機的な要素を含みうる
Ba 投機的と判断され、相当の信用リスクがある
B 投機的とみなされ、信用リスクがある
Caa 投機的で安全性が低いとみなされ、信用リスクが極めて高い
Ca 非常に投機的であり、デフォルトに陥っているか、
あるいはそれに近い状態にあるが、一定の元利の回収が見込める
C 最も格付が低く、通常、デフォルトに陥っており、
元利の回収の見込みも極めて薄い

※Aa以下では上記に「1」「2」「3」が加わる。
(参考:ムーディーズ・ジャパン株式会社 格付記号と定義​

評価基準(フィッチ、スタンダード&プアーズなどの場合)

カテゴリ 定義
AAA 当該金融債務を履行する債務者の能力は極めて高い。
AA 当該金融債務を履行する債務者の能力は非常に高く、
最上位の格付け(「AAA」)との差は小さい。
A 当該金融債務を履行する債務者の能力は高いが、上位2つの格付けに比べ、
事業環境や経済状況の悪化の影響をやや受けやすい。
BBB 当該金融債務履行のための財務内容は適切であるが、事業環境や経済状況の悪化によって当該債務を履行する能力が低下する可能性がより高い。
BB 他の「投機的」格付けに比べて当該債務が不履行になる蓋然性は低いが、
債務者は高い不確実性や、事業環境、金融情勢、または経済状況の悪化に対する脆弱性を有しており、状況によっては当該金融債務を履行する能力が不十分となる可能性がある。
B 債務者は現時点では当該金融債務を履行する能力を有しているが、
当該債務が不履行になる蓋然性は「BB」に格付けされた債務よりも高い。
事業環境、金融情勢、または経済状況が悪化した場合には、
当該債務を履行する能力や意思が損なわれやすい。
CCC 当該債務が不履行になる蓋然性は現時点で高く、債務の履行は、
良好な事業環境、金融情勢、および経済状況に依存している。
事業環境、金融情勢、または経済状況が悪化した場合に、
債務者が当該債務を履行する能力を失う可能性が高い。
CC 当該債務が不履行になる蓋然性は現時点で非常に高い。不履行はまだ発生していないものの、不履行とるまでの期間にかかわりなく、スタンダード&プアーズが不履行は事実上確実と予想する場合に「CC」の格付けが用いられる。
C 当該債務は、不履行になる蓋然性が現時点で非常に高いうえに、
より高い格付けの債務に比べて優先順位が低い、
または最終的な回収見通しが低いと予想される。
D 当該債務の支払いが行われていないか、
スタンダード&プアーズが想定した約束に違反があることを示す。

(参考:スタンダード&プアーズの格付け定義等​

格付け大手3社の早見表

会社名   S&P ムーディーズ フィッチ
最高位    AAA    Aaa    AAA
2    AA+    Aa1    AA+
3    AA    Aa2    AA
4    AA-    Aa3    AA-
5    A+    A1    A+
6    A    A2    A
7    A-    A3    A-
8    BBB+    Baa1    BBB+
9    BBB    Baa2    BBB
10    BBB-    Baa3    BBB-
11    BB+    Ba1    BB+
12    BB    Ba2    BB
13    BB-    Ba3    BB-
14    B+    B1    B+
15    B    B2    B
16    B-    B3    B-
17    CCC+    Caa1    CCC+
18    CCC    Caa2    CCC
19    CCC-    Caa3    CCC-
20    CC    Ca    CC
21    C    C    C

スタンダード&プアーズによる主要国の国債格付け

評価 国名
AAA ドイツ、イギリス、オーストラリア、スイス、デンマーク、
スウェーデン、ノルウェー、カナダ、シンガポール
AA+ アメリカ、オランダ、フィンランド、オーストリア
AA フランス、ベルギー、ニュージーランド
AA- 中国、韓国、サウジアラビア
A+ 日本、アイルランド、
BBB メキシコ、スペイン
BBB- イタリア、インド、南アフリカ
BB ブラジル、ポルトガル、インドネシア、トルコ、ロシア、キプロス
CCC+ ギリシャ

(2015年10月3日時点)