マーケット

米国経済の回復基調確認できず

【著者】

金曜日からの概況

先週末は米国時間に発表された製造業関連の経済指標、ミシガン大消費者信頼感指数の速報値が共に市場予想を下回る結果となったことからドル売りが進む展開となりました。4月分の小売売上に続き、鉱工業生産も弱い結果となり、5月分の最新の消費者マインドも伸び悩んでいる可能性が高まり、「本当に米国は利上げできるのか?」という疑念が強まってきています。

先日のドラギ総裁の「QEを必要な限り続ける」とのコメントにより上値が詰まり始めていたユーロも弱いドルに押し上げられ再上昇する動きとなりました。

NYダウトレジャリー

今週も住宅関連の経済指標、フィラデルフィア連銀製造業景況指数、消費者物価指数などの米国経済指標が続き、弱いデータが続くようであれば、さらにドル売りが強まるというシナリオも十分に考えられると思います。

米国株式市場は上値の重い状態となるものの、利上げ観測が後退したこともあり横ばい推移となり、米国債利回りは軟調な動きとなっています。

【主要通貨ペアの推移】

ドル円は引き続き方向感の薄い推移となっています。日足チャートでは保ち合い状態ではありますが、長い上ヒゲが出現していることから、本日は上値の重い推移となる可能性が考えられます。
本日はまず先週末のレジスタンスとなった120.00とサポートとなった119.20付近のどちらに抜けてくるかで方向感を探っていきたいところです。

ドル円

ユーロドルは底堅い推移が続き前日の高値を超える動きとなりました。次に意識されるのは2月序盤のレジスタンスとなった1.15付近で上抜けると、さらにショートポジションが絞り出され上昇が強まる可能性もあるため、警戒が必要です。本日は昨日のアジア時間のレジスタンスから、NY時間にサポートに転じた1.1411.142付近をしっかりと守れるかどうかで方向感を探っていきたいところです。

ユーロドル本

ユーロ円は堅調な推移が続き136円台後半での推移となっています。
2月中旬のレジスタンスとなっていた136.70付近を上抜ける動きとなっていることから、1月20日のレジスタンスとなった137.65付近まで上値余地が拡大している状態となっています。この137.65を突破するような動きとなれば、140円超えの可能性が高まると考えられます。

ユーロドル

ポンドドルは、昨年11月末の高値である1.5825の少し手前で失速する動きとなっています。日足チャートでは前日の足を包み込むような足となっているため、本日は上値の重い推移となることが予想されます。上昇が続き、オシレーター系のテクニカル指標も買われ過ぎゾーンから垂れ始めている状態であるため、そろそろ調整が強まりそうな形となっています。

本日は先週末のサポートとなった1.57を守れるかどうか、先週末の高値である1.581を超えることができるかどうかで方向感を探っていきたいところです。

ポンドドル

豪ドルは上値の重い推移が続いています。本日はRBA副総裁の追加利下げの可能性を否定しない考えを示したことから、上値の重い推移が続いています。本日は先週末サポートからレジスタンスに転じた0.8065付近と、先週末守りきった0.8のどちらに抜けてくるかで方向感を探っていきたいところです。

豪ドル

【本日の注目材料】

本日は米国時間に住宅市場指数の発表が予定されているほかは目立ったイベントが予定されていないため、先週からのドル売りの流れが続くかどうかを見極める一日となりそうです。現在はドル買い戻しが進んでいる状態ですが、欧州勢の参入以降にどちらに動くかに注目したいところです。

また、引き続き欧州時間の債券市場の動きにも注意が必要です。

【本日の予定】

08:01 英5月ライトムーブ住宅価格
08:30 ロウRBA副総裁(総裁補佐)講演
08:50 日3月機械受注
13:30 日3月第3次産業活動指数
13:30 日3月鉱工業生産(確報値)
15:00 エバンス米シカゴ連銀総裁、メルシュECB理事、イングベス・リクスバンク総裁講演
23:00 米5月NAHB住宅市場指数

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト