3日連続の人民元切り下げ!マーケット過剰反応は絶好の押し目買い好機?

【著者】

人民元、3日連続の切り下げ!ただし、「3度目の正直」でほぼ無反応!

今週のマーケットに大きな動揺をもたらした中国人民元切り下げのニュース。
11日・12日と2日連続で行ったことで世界のマーケットも大きく反応し、間髪入れず本日3日連続での対ドルレート基準値の切り下げを実施。
表向き輸出産業支援+内需に刺激を与えるための国内事情を優先し、「(人民元レートの)基準値引き下げは最新の経済統計の分析および相場提示メカニズムの改善に基づくもの」(中国人民銀行12日声明)との見解も、当初世界のマーケットは「やはり中国経済は抜き差しならぬ状態」と見てリスク回避の行動を起こし、“人民元ショック”が世界中を一瀉千里に駆け抜けたような格好。

現在のマーケットにおける不安要素の主役ともなっている中国経済ですが、本日3日目の切り下げに伴うマーケットの無反応(一瞬を除いて)ぶりからも分かる通り、ここ数日における“人民元ショック”とも言われる世界のマーケットの反応はやや過剰では?と個人的には見ています。(本日は「3度目の正直」とも・・・。) そもそも“人民元ショック”と呼ばれるこのタイミングでの突如切り下げをする背景と考えられているのが、8月3日のIMFレポート。IMFは5年に一度SDR(特別引出権)構成通貨の見直しを行っており、中国はいわば大国ステータスのシンボルとして人民元をSDRに加えてもらおうとする目論みがあった中、先のIMFレポートで「(人民元が)自由に利用可能な通貨であるかという点に関していまだ不十分」である旨の指摘が行われ、中国の“メンツ”は丸潰れに。

その指摘の具体的な中身は、人民元が実質的にドルとリンクされており自由に取引することが不可能で、しかもボラティリティが低過ぎるということが焦点に。
このIMFによるSDR構成通貨の見直しは当初今秋までの結論だったところ、来年の9月までレビュー期間を延長することが発表され、「これこそ千載一遇の好機」と見た中国人民銀行が人民元の3日連続利下げを行ったというのが、“人民元ショック”と呼ばれる動きの足もとの事情であり背景とも。

これを裏付ける動きこそ12日のNY株式市場で、寄付きは日欧株式市場の恐怖感の連鎖で大幅下落(277ドル安)したものの、「絶好の押し目と見た筋が殺到し、最終的には“往って来い”に。

今後もしばらくは人民元切り下げに伴う、恐怖感を煽るような報道がなされる可能性があるものの、かつて(ないしは現在も)自国通貨安政策を実施している国に中国だけが非難される正当な理由がないのも事実。(あるとすれば、いまだに実施している人為的な通貨管理制度でしょうか。)

ただ一つ厄介なのは、今後も断続的に元安・ドル高政策を実施した場合、想定ペース以上のドル高を伴うような場合はFRBの利上げタイミング判断に問題が生じてしまうこと。
一方で、日本株にとっては元安による中国の輸出産業回復は、その輸出産業の多くを担う日本企業には大いなる恩恵があるため、絶好の買い材料と言えそう。

いずれにしても、ドルはあらゆる側面から総合してみても「強気」で、「押し目は積極的に買い拾う」ことに反論する論理的余地は少なそうです。

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津田 隆光|マネースクエア 市場調査部 チーフアナリスト

津田 隆光

NTAA認定テクニカルアナリスト(CMTA)。 テクニカル分析をベースとしたレポートを執筆する他、ラジオNIKKEI「ザ・マネー ~西山孝四郎のFXマーケットスクウェア」ではコメンテーターを務める。