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ロシアの態度軟化でドルやや買戻し

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外国為替マーケット情報|2014/05/08

今晩はECB理事会とドラギ総裁会見に注目

昨日の海外時間には、イエレンFRB議長の講演で「労働市場の状況は満足できる水準からは程遠い」などと述べたことから米長期金利が低下して円買いが強まる場面もありましたが、ウクライナ情勢が好転する兆しを見せたことから全般的にドルがやや買い戻されました。

欧州時間序盤、日経平均先物が下落したことから円買いがやや強まって、ドル円は101.40円台まで、ユーロ円は141.10円台まで下落しました。その後しばらくは小動きでしたが、発表された米MBA住宅ローン申請指数が良い結果だったこともあって、米長期金利が上昇したことから円が売り戻され、ドル円は101.80円台まで、ユーロ円は141.90円付近まで上昇しました。この間ユーロドルは1.3920台を中心として狭いレンジの中で方向感のない取引が続きました。

NY時間にはいって、プーチン露大統領が「ウクライナの危機解決への方法を議論する用意がある」「ロシアはウクライナ国境から軍隊を撤収させた」と述べると全般的にドル買いが強まって、ドル円は102.00円付近まで上昇幅を拡大し、ユーロドルは1.3910台まで下落しました。

しかしイエレンFRB議長が講演で「高レベルの金融緩和策が引き続き正当化される」「多くの米国民はなお失業状態にあり、インフレ率が当局の目標である2%を下回っている」「労働市場の状況は改善していきているものの、満足できる水準からはなお程遠い」「失業率は高止まりしている」などと述べたことから米長期金利が反落し円買いが強まって、ドル円は101.50円台まで、ユーロ円は141.40円台まで下落しました。

NY時間引けにかけては、米長期金利が下げ止まったことから全般的にドルが買い戻され、ドル円は101.90円台まで、ユーロ円は141.70円台まで反発し、ユーロドルは1.3910付近まで下落しました。

今日の海外時間には、英中銀(BOE)と欧州中銀(ECB)の政策金利発表があるほか、独・3月鉱工業生産、米・新規失業保険申請件数の発表と、ドラギ・ECB総裁の会見と、エバンズ・米シカゴ連銀総裁、タルーロ・米FRB理事、ブラード・米セントルイス連銀総裁の講演が予定されています。

今日開催されるECB理事会では、小幅な利下げを含む追加緩和が決定される可能性があります。しかしながら、決定するかどうか、どういった手段を取るのか、非常に見方が分かれています。ECB幹部はこのところユーロ高に警戒感を高めているため、決定の如何に関わらずドラギ総裁の会見ではユーロ高けん制発言があると考えられます。

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チーフストラテジスト 高野やすのり様
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高野やすのり|FXプライムbyGMO

高野 やすのり

慶應義塾大学商学部卒 チェース・マンハッタン、スイス・ユニオン、ファースト・シカゴなどでインターバンクディーラー業務に従事。 株式会社FXプライムbyGMO チーフストラテジストとして、長年培ってきた経験を生かし、インターネット上のコンテンツや、ラジオ、セミナーを通じて正しいFXの知識や、FXの魅力を広める為の活動を行う。 NPO法人日本テクニカルアナリスト協会 認定テクニカルアナリスト