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ドル買い戻し強まる

【著者】

昨日はユーロ圏首脳会議に注目が集まり、支援合意に向けて進展があるのではとの期待感から、株式市場は堅調な推移となり、リスクオン地合いの強い状態となりました。ユーロは報道を受けて一喜一憂状態となり上下に揺れる動きとなりました。ユーロ圏首脳会議では明日の財務相レベルでの合意を目指すことで一致し、ギリシャ問題に関してはしばらく、落ち着きそうな状態となりました。為替相場への反応は難しく、単純にユーロ買いとは考えられず、ギリシャリスクが軽減したと捉えると、ECBトレード再開、ユーロ売り、欧州株式買いという図式も考えられ、読みにくい動きが続くことが予想されるため、理屈で考えるよりも値動き中心に追っていった方が流れを掴みやすいと考えられます。

NYダウ

米国時間に発表された中古住宅販売件数は市場予想を上回る好結果となり、ドル買い戻しをサポートする動きとなりました。本日の耐久財受注、新築住宅販売件数などで良好な結果が続いてくると9月利上げへの意識がさらに強まると考えられます。

主要通貨ペアの推移

ドル円はアジア時間序盤に上値の重い動きとなったものの、その後は反発に転じ、123円台を回復し、底堅い推移となりました。123円台回復後は123.00付近がサポートなっているため、本日は123.00を守れるかどうかに注目したいところです。

日足チャートでは前日の陰線を覆い被すような足となり、本日は比較的底堅い推移となりそうな状態となっています。まずはFOMC後の戻り高値である123.60を回復できるかどうかに注目したいところです。

ドル円

ユーロドルは引き続き方向感の薄い状態が続いています。ギリシャ関連の報道で上下に揺れるものの方向感を見出せない状況が続いています。先週末から1.131-141付近のレンジ推移となっているため、どちらに抜けてくるかで、まずは方向感を探っていきたいところです。

ユーロドル

ユーロ円も方向感の薄い推移が続いています。米国時間序盤に140円台後半まで上昇するも反落し終わってみれば140円台を割り込むところまで押し込まれる動きとなっています。
本日は米国時間のサポートとなった139.70付近、昨日のレジスタンスとなった140.63付近をどちらに抜けるかで方向感を探っていきたいところです。

ユーロ円

ポンドドルは欧州時間以降に上値の重い推移となり、1.58に迫るところまで押し込まれる動きとなっています。6月18日にも1.58付近でサポートされているため、1.58を割り込んだところでは売りが加速する可能性もあるため、警戒が必要です。日足チャートでも前日の高値を更新後、安値を割り込む動きとなり、先週頑張った分の調整が強まりそうな形となっています。

ポンドドル

豪ドルは上値の重い推移が続き、0.77台前半まで押し込まれる動きとなっています。NY時間序盤に下落後反発は少なく、もう一段の下落の可能性も考えられるため、昨日のサポートとなった0.772付近を割り込むような動きとなった場合には下方向の動きに注意したいところです。

豪ドル

本日の注目材料

本日はアジア時間に中国の製造業PMI、欧州時間にユーロ圏各国のPMIの速報値、米国時間には耐久財受注、製造業PMI、新築住宅販売件数等の経済指標の発表が予定されています。

中国の製造業PMIはオセアニア通貨などを中心に多少のインパクトがあることに加え、弱い結果となると相場全体のリスクオフ地合いを強める可能性のある経済指標であるため、警戒が必要ですが、市場の注目はギリシャに向いていることもあり、インパクトは薄くなるかもしれません。

ユーロ圏各国のPMIはユーロ反発の影響でドイツの景況感に悪影響が出ているようであればユーロの上値を圧迫する材料となる可能性があります。

米国耐久財受注は設備投資の先行指標となる非国防の資本財受注が好調をキープできるかどうかにも注目したいところです。新築住宅販売件数が昨日の中古住宅販売件数に続き底堅い結果となるかどうかを確認したいところです。全体を通して米国の利上げ観測が強まればドル買いで素直に反応と考えられますが、利上げが意識され株式市場が大崩れとなるとリスク回避色の強い相場となる可能性があるため、併せて株式市場の動向も確認したいところです。

また、ギリシャに関しての最新の報道でも一喜一憂する可能性もあるため注意したいです。支援に関しての合意が見えてくると株式市場が勢いづき、ECBトレード再開となりユーロ売り、欧州株買いのフローが出てユーロの上値が圧迫されるというシナリオも考えられます。

本日の予定

10:30 豪13月期住宅価格指数
10:45 中国6月HSBC製造業PMI(速報値)
15:45 仏6月企業景況感
16:00 仏6月製造業・サービス業PMI(速報値)
16:30 独6月製造業・サービス業PMI(速報値)
17:00 ユーロ圏6月製造業・サービス業PMI(速報値)
19:00 英6月CBI製造業受注指数
21:30 パウエルFRB理事講演
21:30 米5月耐久財受注
22:00 米4月住宅価格指数
22:45 米6月マークイット製造業PMI(速報値)
23:00 米5月新築住宅販売件数
23:00 米6月リッチモンド連銀製造業指数
翌2:00 米2年債入札

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト