マーケット

リスク回避に一服感

【著者】

昨日からの流れ

昨日は大きな材料がありませんでしたが、リスク回避色が若干和らぎ、株式市場では小反発、金先物には売りと巻き戻しの動きが見られました。為替相場では、円やユーロに売りが入ったほか、英国の鉱工業生産が市場予想を大きく下回ったこともあり、ポンド売りが目立ちました。また、原油価格が一時30ドルを割り込む推移となったこともあり、カナダドルなどの資源国通貨は引き続き軟調な推移となっています。

また、為替相場への影響は大きくありませんでしたが、トルコで再度テロが発生し、緊迫感が高まっています。今後、地政学リスクが今まで以上に高まる可能性もあるため、トルコリラの取引の際には十分警戒が必要です。

主要通貨ペアの推移(2016/1/13)

USDJPY

ドル円は下げ渋る動きとなり、一瞬118円台を回復するも上値の重さも残り、117円台に押し戻される動きとなっています。118.00付近は昨年8月以降のサポートとなっていた水準であり、それがレジスタンスに転じる形となりました。

本日はこの水準をしっかりと上抜けることができるかどうかで反発の強さを探っていきたいところです。この水準を超えられずに再度下値を探りに行くというシナリオも考えられ、下値を探り出した際は8月のサポートとなった116.00付近に注意が必要です。この水準を割り込むと週足チャートなどを見ると大きな下落につながる可能性も出てくるため、接近した際には警戒が必要です。

ドル円

EURUSD

ユーロドルは方向感は薄いものの上値の重い推移となっています。
昨日は1.0821.09付近のレンジ推移となってるため、本日はこのレンジをどちらに抜けていくかで方向感を探っていきたいところです。直近の高値を更新できずに下落に転じているところを見ると、やや下方向への圧力が強いようにも見えますが、少し様子を見たいところです。

ユーロドル

EURJPY

ユーロ円もユーロドル同様に方向感の薄い推移が続いています。
昨日は127.45-128.00という狭いレンジでの推移となっているため、本日はまずこのレンジをどちらに抜け出すかで方向感を探っていきたいです。日足チャートでは上下どちらにも動きそうな形となっており、しっかりと方向感を見極めたいところです。

ユーロ円

GBPUSD

ポンドドルは英国鉱工業生産が市場予想を大きく下回ったことをきっかけに売りが強まり、1.43台中盤まで押し込まれる動きとなり、その後は反発し1.44台を回復する動きとなっています。1.43台に到達した達成感、また、日足チャートでは下落が続いた後、比較的長めな下ヒゲ付きの足が出現してきたこともあり、引き続き反発にも注意したい状態となっています。

ポンドドル

AUDUSD

豪ドルは上値は重いものの下げ渋る動きとなっています。オシレーター系のテクニカル指標などでは反発となりそうな形となっていますが、長めのチャートを見ると0.69を割り込むような動きとなるとストップ売りを絡め、下落が加速しそうな形となっているため、0.69に接近した際には注意が必要です。本日は中国の貿易収支の結果で上下に揺さぶられる可能性があるため、注意が必要です。

豪ドル

本日の注目材料

本日はアジア時間に発表されることが想定される中国の貿易収支の結果に注目が集まります。冴えない結果となってしまうと中国の景気減速懸念が再度意識される可能性があると同時に思ったほど弱くない結果となるとリスク回避の巻き戻しの動きへとつながる可能性も挙げられます。年初からの過剰にリスクに反応しているとの声も増えてきており、巻き戻しの動きが強まる際には早い動きとなる可能性にも一応注意したいところです。

米国時間は原油在庫の発表に注意が必要です。昨日は原油価格が一時30ドルを割り込むような動きとなっており、在庫過剰が意識されるような結果となると再度、下値を探る動きとなり、その他市場にリスク回避の動きを生み出す可能性が挙げられます。

米国の材料としては2016年のFOMC投票権を持つローゼングレン・ボストン連銀総裁の講演、ベージュブックの公表が予定されています。3月の追加利上げに関しての手がかりが出てくるようであればドル中心に多少の反応があると考えられます。

本日の予定

中国12月貿易収支 
08:50 日12月マネーストックM3
12:45 日10年物価連動国債入札(5000億円)
18:00 ダイセルブルーム・ユーログループ議長講演
19:00 ユーロ圏11月鉱工業生産
20:00 ラウテンシュレーガーECB理事講演
21:00 米MBA住宅ローン申請指数 
22:00 ツアブリュックSNB副総裁講演
22:20 ローゼングレン米ボストン連銀総裁(投票権あり)講演
翌0:30 米週間原油在庫
翌2:30 エバンス米シカゴ連銀総裁(投票権なし)講演
翌3:00 米10年債入札
翌4:00 米12月財政収支
翌4:00 米地区連銀経済報告(ベージュブック)

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト