マーケット

複合的要因からリスク回避色強まる

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外国為替マーケット情報|2014/06/27

昨日は欧州時間に行われたカーニー総裁の記者会見で住宅価格の加熱に対しての強い懸念が示されたことを受けてポンドが上値を追う展開となり、ポンドドルは1.7台を回復となりました。
米国時間に発表された個人消費支出は市場予想を下回る結果、コアPCEデフレーターは市場予想通り前年比で+1.5%と米国がディスインフレ状態から脱しつつあることが示される結果となりました。また、新規失業保険申請件数は市場予想を若干上回ったものの低水準での推移は継続となりました。市場は個人消費支出の弱さに反応し
また、セントルイス連銀のブラード総裁の「年内に失業率が6%未満に低下」「インフレ率が年末までに2%上昇」「多くの人が予想しているよりもFEDはゴールに近い」などのコメントをしたことから低金利の長期化を強く予想していた株式市場に打撃を与えました。今年来年とFOMCでの投票権のないブラード総裁のコメントですが、イエレン議長の会見とは反する内容にFED内で意見がバラバラということに市場が反応したといったところでしょうか。
市場全体では個人消費支出が弱かったこと、セントルイス連銀総裁のコメント、イラク情勢の悪化などの複合的理由から高値圏での推移が続いた株式市場には大きな調整が入り、米国債利回りも低下、通貨では円買いが進む典型的なリスクオフ型の動きとなりました。
しかし、引けにかけては株式市場もマイナス幅を縮小、米国債利回りの低下も落ち着きをみせたことから、終わってみればそれほど大きく動いていませんが相対的にドルの弱さが目立つ状態は続いています。

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【主要通貨ペアの推移】

ドル円は引き続き大きな方向感はないものの狭いレンジ内で下値を探る動きが続きました。節目とみられる101.50がサポートとして活躍中です。昨日のNY時間に続き、本日アジア時間前半でもしっかりと101.50がサポートしたことから、101.50の下には宝物(ストップ売り)が蓄積している可能性が高まっています。また、それを狙ったハンターたちも動き出すことが予想されることから割り込んだときは注意が必要です。

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ユーロドルは下値を探るものの1.36を割り込んだ後は底堅い推移となり再び1.36台を奪回する動きとなっています。不沈空母伝説は健在で下がりそうで下がらない状態が続きショート勢を弾き出している状態が続いています。節目の1.36、昨日のサポートとなった1.3575が次のサポートとして意識されるラインと考えられます。レジスタンス候補は一昨日のレジスタンスとなった1.365近辺、6月6日の高値である1.3677などが意識されると思われます。

ユーロドルは下値を探るものの1.36を割り込んだ後は底堅い推移となり再び1.36台を奪回する動きとなっています。不沈空母伝説は健在で下がりそうで下がらない状態が続きショート勢を弾き出している状態が続いています。節目の1.36、昨日のサポートとなった1.3575が次のサポートとして意識されるラインと考えられます。レジスタンス候補は一昨日のレジスタンスとなった1.365近辺、6月6日の高値である1.3677などが意識されると思われます。

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ユーロ円はリスク回避色が強まる中、下値を探り138.00を割り込むところまで下落した後反発に転じましたが上値の重さは引き続き残っている状態となっています。138を少し割り込んだところではしぶとい動きとなっていることから、サポートラインは節目の138.00ではなく、6月中旬のサポートである138.70付近と考えられ、このラインを割り込むまでは大崩れには至らないかもしれません。レジスタンスは引き続き139.00がまずは意識され、それを上抜けると節目の140.00が意識されると思われます。

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ポンドドルは堅調推移となり6月19日の高値である1.7063付近を目指す動きとなっています。このラインを上抜けるとポンドエクスプレスの上昇スピードが加速する可能性が高まります。ただし、依然としてポンド買いのポジションが多く溜まっていることが予想されることから、利益確定による調整、ネガティブな材料が出たときの調整が入りやすい状況であるということは意識しておいた方が良いと思われます。

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豪ドルは方向感の無い推移が続いています。引き続きレンジ内での小さな動きが続いていることから、まずは4月の高値である0.946近辺を上抜けることができるかどうか、6月18日の安値である0.932付近を守れるどうかに注目したいところです。

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【本日の注目材料】

本日は欧州時間にドイツ、スペイン等の消費者物価指数が発表となります。ユーロ圏の消費者物価指数との相関性の強い先頭バッターのドイツのザクセン州のものに注目が集まります。弱い結果が続くとECBの量的緩和も含めた更なる緩和も意識されることからユーロ売り材料となると思われます。また、フランス、ドイツのGDPの確報値も発表されることから先日の米国のような大きな修正が入ると動きが出るかもしれません。
米国時間にはミシガン大消費者信頼感指数の確報値の発表が予定されていますが、確報値ということもありよほどのサプライズとならない限り相場への影響は限定的なものになると思われます。
本日も昨日のリスク回避相場の原因の一つとなったイラク情勢からの報道、株式市場、債券市場の動向にも注意をしたいところです。

【本日の予定】

07:45 NZ5月貿易収支
08:05 英6月GfK消費者信頼感
08:30 日5月全国消費者物価指数
08:30 日5月失業率・有効求人倍率
15:45 仏1-3月期GDP(確報値)
16:00 独ザクセン州6月消費者物価指数
16:00 スペイン6月消費者物価指数(速報値)
17:30 英1-3月期経常収支
17:30 英1-3月期GDP(確報値)
18:00 ユーロ圏6月経済信頼感・消費者信頼感(確報値)
21:00 独6月消費者物価指数(速報値)
22:55 米6月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)
翌0:10 シェンブリBOC副総裁講演

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト