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外国為替マーケット情報|2014/08/11

昨日は引き続きウクライナ情勢への警戒が強いなか、決算発表後の利益決済売りなども入った株式市場は軟調推移、米国債利回りも低水準での推移が続きました。
欧州時間に行われたBOE、ECBの金融政策会議の結果は金融政策の据え置きとなり、相場を動かす材料とはなりませんでした。その後のドラギ総裁の記者会見では地政学リスクへ警戒が示されたことからユーロが売られた後は特にサプライズコメントは飛び出さなかったことから直近で売りが溜まっていたこともあり反発に転じましたがその後はジリジリと下値を切り下げ終わってみれば会見前の水準まで下落となりました。
米国の週間新規失業保険申請件数は30万件を割り込み28.9万件と低い水準となりました。ドラギ総裁の会見のスタートと同時に発表ということもあり市場の反応は限定的なものに留まっていますが、このペースが継続できれば雇用統計の数字にも期待が膨らみます。
アジア時間序盤は日経平均が300円程度の下落となりリスクオフ地合が高まっています。

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【主要通貨ペアの推移】

ドル円はアジア時間にGPIF絡みの報道で上値を攻める場面も見られましたが102.50手前で失速となり米国時間はリスク回避色が強まったこともあり下値を探る動きとなりました。サポートとなったのは102.00付近でなんとか102円台を守りきっています。
本日はこの102.00を守れるかどうかに注目したいところです。割り込んでしまうと一昨日の安値である101.80付近程度まで下落余地が広がると考えられます。上は昨日のNY時間のレジスタンスである102.15、アジア時間のレジスタンスとなった102.50付近が意識されると思われます。

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ユーロドルは昨日ドラギ総裁の会見で上下に揺れるものの終わってみれば下方向への動きとなりました。本日は下ヒゲを残しての推移となっていること、短期的に売りが溜まっていること、週末ということを考えると下方向への動きは限定的になるかもしれません。2日連続サポートとなっている1.333付近を守れるかどうかに注目したいところです。

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ユーロ円は上値は重いものの136円台はなんとかキープとなりました。本日終値ベースでこの水準を割り込むとこの週足ベースでもダブルトップのネックライン割れとなることから大崩れへつながる可能性も考えられることから、この水準をしっかりと守れるかどうかに注目したいところです。

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ポンドドルは続落となりました。なんとか1.68は守っているものの元気のない推移が続いています。本日は節目の1.68を守りきれるかどうかに注目したいところです。割り込んでしまうとストップ売りを絡め短期的に下落スピードが加速する可能性も考えられることから注意が必要です。

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豪ドルは豪雇用統計で失業率が大幅上昇となったことから急落、その後も下値を切り下げる動きが続いています。終値ベースでしっかりと8月1日の安値を割り込んできたことから本日も上値の重い動きが予想されます。最終防衛ラインの0.92のサポートが待ち構えますが割り込むと大幅下落へとつながる可能性もあるため警戒が必要です。

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【本日の注目材料】

本日はアジア時間に中国の貿易収支、日銀の金融政策決定会合の結果発表、黒田総裁の会見が予定されています。いずれも時刻未定ですが、中国の貿易収支は豪ドルを中心に強いインパクトがあることから注意が必要です。日銀の金融政策決定会合、黒田総裁の会見は新たな材料が期待されていないことから相場へのインパクトはあまりないと考えられます。
米国時間は単位労働コスト、非農業部門労働生産性等の発表が予定されています。以前は注目度は低かったですが、イエレン議長就任以降少し注目度が上がっている経済指標のため一応注意が必要です。

佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト