FXコラム

ECB理事会後にユーロが上下動

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昨日からの流れ

昨日はECB理事会が行われ、市場の想定通り据え置かれる結果となりました。発表後はドラギ総裁の会見に向けてユーロが上昇する動きとなり、会見序盤には1.14付近まで上昇する動きとなったものの、その後は会見が終わると急落する動きとなり、ECB理事会前の水準まで戻す動きとなりました。

また、底堅い推移を続けていた原油もリビアが原油増産の可能性を示したことや利益確定売りに押され下落したことで資源国通貨も上値の重い推移となっています。
また、ドラギ総裁の会見の動きに飲み込まれ、相場への影響は限定的でしたが、昨日発表された米国経済指標はフィラデルフィア連銀製造業景況指数が市場予想を大きく下回る結果となり、製造業の低迷が続いていることが示唆されたほか、新規失業保険申請件数が低下し、労働市場の底堅さ示されるような結果となっています。

主要通貨ペアの推移(2016/4/22)

USDJPY

ドル円(USD/JPY)は110円を超えることはできず失速する動きとなりました。4月中旬から107.60110.00を中心としたレンジ推移が続いているため、今後はこの水準をどちらに抜けていくかで方向感が定まりそうな気配がしています。
市場のポジションは円買いに傾いていることを考えると、110円を上抜けた方が勢いが強くなることが想定されますが、しっかり上抜けるまでは様子を見たいところです。

ドル円

EURUSD

ユーロドル(EUR/USD)はECB理事会後からドラギ総裁の会見にかけて大きく上昇し、会見後に下落する動きとなり、ECB理事会前の水準に戻る動きとなりました。日足チャートでは長い上ヒゲを残す足となっており、上値の重さが意識される状態となっています。本日は4月14日の安値である1.1234付近を割り込むとダブルトップ類似型のネックライン割れのような状態となり下落基調が強まる可能性があるため、この水準を守ることができるかどうかに注目したいところです。

ユーロドル

EURJPY

ユーロ円(EUR/JPY)はECB理事会前後に上昇する動きとなったもののドラギ総裁の会見が終わると急落する動きとなり、123円台中盤まで押し込まれる動きとなりました。前日の高値更新後、安値を更新する動きとなっており、上昇基調から下落基調に変化する可能性が浮上しています。本日は昨日のサポートとなった123.36付近を守れるかどうかに注目したいところです。割り込むようであれば、下落基調が勢い付く可能性があるため、注意が必要です。

ユーロ円

GBPUSD

ポンドドルはECB理事会前後のユーロの動きに併せるように上昇したものの、ドラギ総裁の会見後に失速する動きとなりました。日足チャートを見ると長い上ヒゲを残す足が出現となり、上値の重さが意識されそうな状態となっています。本日は大きく上下動した後の週末ということで、ポジション調整も多く入ることが想定されるため、方向感の掴みにくい推移となるかもしれません。

ポンドドル

AUDUSD

豪ドルは資源価格の上昇一服に併せ、軟調な推移となりましたが、レジスタンスとなっていた0.7735付近がサポートとなり、下落を食い止める動きとなっており、本日もこの水準を守れるかどうかに注目が集まります。この水準を割り込んでしまうようであれば、上昇が続いていただけに、調整が勢い付く可能性もあるため、注意が必要です。

豪ドル

本日の注目材料

本日は欧州時間にユーロ圏各国のPMI速報値の発表が予定されています。引き続きユーロ圏の景況感は悪くない結果が続くことが想定され、相場へのインパクトも大きなサプライズとならない限り、限定的になると考えられます。
米国時間はカナダの経済指標の発表に加え、マークイットの製造業PMIの速報値の発表が予定されています。マークイットの製造業PMIがフィラデルフィア連銀製造業景況指数に続き冴えない結果となるとISM製造業景況指数も再び50割れの可能性が浮上し、ドルの上値を圧迫する材料になるかもしれません。

また、昨日調整が入った原油価格の動向にも注意が必要です。神経質な状態が続くことが想定され、資源国通貨、また、急落するような動きとなると市場全体のリスク許容度が低下し、リスク回避色の強い相場となる可能性があります。

本日の予定

ユーロ圏財務相・中央銀行総裁会議
EU財務相・中央銀行総裁会
米英首脳会談
13:30 日2月第3次産業活動指数 
16:00 仏4月製造業PMI・サービス業PMI(速報値) 
16:30 独4月製造業PMI・サービス業PMI(速報値)
17:00 ユーロ圏4月総合・製造業・サービス業PMI(速報値)
17:00 欧州中央銀行(ECB)、専門家予測調査を発表
21:30 加2月小売売上高 
21:30 加3月消費者物価指数
22:45 米4月マークイット製造業PMI(速報値)
4/24(日)
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OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト