米国消費者物価指数に注目

昨日からの流れ

昨日は材料も薄く、各通貨方向感は乏しい動きとなりました。米国時間に発表されたNY連銀製造業景況指数が市場予想に反し、マイナスとなるなど米国経済指標は冴えない結果となり、ドル売りが強まる場面も見られましたが、長続きせず、ドルは比較的強い動きとなっています。また、他市場では原油価格や株式市場が底堅い推移となり、リスクオン型の状態となっています。

主要通貨ペアの推移(2016/5/17)

USDJPY

ドル円(USD/JPY)はジリジリと上値を更新し、109円台に乗せる動きとなりましたが、109円台では上値が詰まる動きとなっています。日足チャートを見ると緩やかな下落基調の中で方向感を失っている状態となっているため、先週からの108.20109.50付近を中心としたレンジをどちらに抜けるかで方向感を探っていきたいところです。少なくとも、このレンジ内にいるうちは方向感の読み難い状態が続くと考えられます。

ドル円

EURUSD

ユーロドル(EUR/USD)はトレンドラインを下抜け、下落が勢いづいた後、下げ渋る動きとなっていますが、上値も重い状態となっています。昨日のNY時間は1.134付近がレジスタンスとなり、反発を抑えているため、本日はこの水準を上抜けることができるか、また、先週のサポートとなった1.128付近を守ることができるかどうかに注目したいところです。上昇トレンドラインを割り込んできたこともあり、1.128を下抜ける動きとなると下落に勢いがつきやすいかもしれません。

ユーロドル

EURJPY

ユーロ円(EUR/JPY)は底堅い推移を続け、123円台中盤での推移となっていますが123.50付近で上値が詰まる状態となっています。そのため、本日は123.40を上抜ける動きとなるとストップ買いを絡めた上昇基調が短期的に強まる可能性が挙げられます。日足チャートを見るとサポートは121円台後半で固めながら、高値を切りさげる動きが続いており、力を溜めているような状態となっており、抜けた方に大きく動きそうな状態となっています。

ユーロ円

GBPUSD

ポンドドルは1.43台前半で下げ止まる動きとなり、1.44台に跳ね返す動きとなりました。日足チャートを見ると、緩やかな反発基調の中での調整とも言える下降トレンドとなっており、4月にレジスタンスとなったこの付近で下げ止まり、再度底堅い動きに転じるというシナリオも考えられそうです。それを見極めるためにも、直近のサポートとなった1.433付近を守れるかどうかに注目したいところです。

ポンドドル

AUDUSD

豪ドルは0.7285付近では下げ渋る動きとなりましたが、0.73を回復するには至らず、伸び悩む動きとなりました。日足チャートを見ると下落に一服感が出始めているようにも見ることができると思います。本日は方向感を見極めるために、まずは昨日のNY時間のレンジである0.72850.83をどちらに抜けていくかで方向感を探っていきたいところです。現在の0.73付近が2月にレジスタンスであったことを考えると、下げ止まり反転する可能性も十分にありそうです。

豪ドル

本日の注目材料

本日は欧州時間に英国の消費者物価指数、米国時間には米国の消費者物価指数、住宅着工件数、鉱工業生産などの経済指標のほか、複数の地区連銀総裁のコメント機会が予定されています。
米国の消費者物価指数が今日のメインイベントとなりそうです。底堅い結果となると昨今徐々に期待感が高まってきている6月利上げ説を後押しし、ドルの力強いサポート材料となることが想定され、逆に冴えない結果となるとドルの上値圧迫材料として重くのしかかりそうな気配がしています。
住宅着工件数、建設許可件数、鉱工業生産は弱い結果となった前回からの反発への期待に反するような結果となってしまうとインパクトが大きくなるかもしれません。
また、米国の核地区連銀総裁のコメントにも注目したいところです。6月利上げに前向きなコメントが続くようであれば、ドルの底堅さを支える材料となりそうです。

本日の予定

08:00 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁(投票権なし)講演
12:45 日5年国債入札
13:30 日3月鉱工業生産(確報値)
16:45 プラートECB理事講演
17:30 英4月消費者物価指数
18:00 ユーロ圏3月貿易収支
21:30 米4月住宅着工件数・建設許可件数 
21:30 米4月消費者物価指数 
21:30 加3月製造業出荷 
22:15 米4月鉱工業生産 
23:00 ダイセルブルーム・ユーログループ議長、議会証言
翌1:00 ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁(投票権なし)、ロックハート米アトランタ連銀総裁(投票権あり)講演
翌2:15 カプラン米ダラス連銀(投票権なし)総裁コメント機会

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト