本邦GDP速報値、米国FOMC議事録等

【著者】

昨日からの流れ

昨日は米国時間に発表された米国消費者物価指数が底堅い結果となり、ドル買いが強まる動きとなりましたが、利上げ警戒もあり、株式市場は軟調な推移となったため、リスク回避の動きが強まり、ドル円は欧州時間に買いが強まっていた反動も加わり、上値の重い動きとなりました。
その他発表された経済指標も底堅い結果となったことや地区連銀総裁からも6月利上げの可能性が示されたこともあり、市場の米国利上げへの意識が高まってきています。

また、原油はカナダの火災やナイジェリアの地政学リスクなどを背景に底堅い動きを続け、資源国通貨をサポートする材料となっています。

主要通貨ペアの推移(2016/5/18)

USDJPY

昨日のドル円(USD/JPY)はアジア時間は小動きとなっていましたが、欧州時間にかけて買いが強まり、先週からのレジスタンスとなっていた109.50付近を上抜け109.65付近まで上昇する動きとなりましたが、上値が詰まり、米国時間に入ると欧州時間の上昇分を全て吐き出すような動きとなりました。日足チャートを見ると緩やかな下降トレンドの中で、高値を結んだトレンドラインに近づいたところで、方向感の薄い状態が続いており、底は硬いものの、上は節目の110.00をしっかりと突破するまでは、上値の重さは残りそうな状態が続いています。110.00をしっかりと上抜ける動きとなると高値を結んだトレンドラインも突破する動きとなり、上昇が勢い付く可能性が高まると考えられます。

ドル円

EURUSD

ユーロドル(EUR/USD)は上値は重いものの、1.13台はしっかりと維持し、方向感の薄い動きが続いています。ドル円同様に方向感を見極めたい状態となっており、先週末のサポートである1.128と今週のレジスタンスとなっている1.135のどちらに抜けるかをしっかりと見極めたいところです。

日足チャートを見ると安値を結んだラインを割り込んでおり、上昇の勢いが弱まっている状態となっており、先週のサポートを割り込むようであれば、もう一段の下落となりそうな気配がしていますが、この付近で踏ん張ると、反発となり、トレンドラインの引き直しという可能性も十分に考えられると思います。

ユーロドル

EURJPY

ユーロ円(EUR/JPY)は欧州時間序盤からドル円の上昇に併せて上値を追う動きが活発化し、124円台に乗せる動きとなりましたが、その後は失速となり、再び123円台中盤まで押し戻される動きとなり1日を通しては長めな上ヒゲを残し、あまり動いていない状態となっています。上昇分を全て吐き出すような動きとなっているため、本日も上値が重くなる可能性が十分にありそうです。本日は直近のサポートである123.20付近や今週序盤のサポートである122.60を守れるかどうかに注目したいところです。

ユーロ円

GBPUSD

ポンドは国民投票に関する報道で神経質な動きを続けています。日足チャートを見ると下げ止まり、反発する動きとなっていますが、長めな上ヒゲを残し、上値の重さも感じられる状態となっています。直近では1.453付近で2回上値を押さえられる動きとなっており、この水準を突破するとストップ買いを絡めて上昇が勢い付きそうな気配がしています。逆に下値を探る動きとなった場合は今週のサポートとなっている1.433付近を割り込むことができるかどうかに注目したいところです。
いずれにせよ、国民投票の結果が出るまでは報道に揺さぶられる不安定な推移となる可能性があるため、注意が必要です。

ポンドドル

AUDUSD

豪ドルはアジア時間に発表されたRBA議事録にて追加緩和観測が弱まったことを受けて急騰する動きとなり、0.73台後半まで伸びる動きとなった後は伸び悩む動きとなり、0.73台前半まで押し戻される動きとなっています。0.73付近は急騰前にレジスタンスとなっていた水準であるため、0.73付近でしっかりと踏ん張れるかどうかに本日は注目したいところです。
この水準を割り込む動きとなると、急騰分を全て吐き出す動きとなり、上値の重さを強く意識させるような状態となり、下値を探る動きが活発化する可能性が挙げられます。

豪ドル

本日の注目材料

本日はアジア時間に本邦のGDPの1次速報値の発表が予定されています。
冴えない結果となるとリスク回避色が強まる可能性がある反面で、日銀の追加緩和や政府の経済刺激策への期待にもつながることが想定され、市場へのインパクトを予想するのが難しく、また、市場予想にもムラがあり、発表後はドル円を中心に不安定な推移となる可能性があるため発表前後は注意が必要です。
その他、アジア時間にはRBNZのウィーラー総裁やデベルRBA副総裁の講演が予定されており、コメント内容次第でNZドルや豪ドルが大きく動く可能性があるため注意が必要です。

欧州時間は英国の雇用統計の発表が予定されています。国民投票を控え、関心度はやや薄めですが、失業率や失業保険申請件数の他、賃金の上昇率に注目が集まります。EU離脱への警戒が労働市場に影響し、冴えない結果となってしまうと、ポンドの下押し材料となりそうです。

米国時間はFOMC議事録の公表が予定されています。議長の記者会見がない回の分ということもあり、市場の注目度はやや高めと考えられます。昨今、FOMCメンバーから6月利上げの可能性も十分ある旨のコメントが続いていることや米国経済指標の底堅さなどから、6月利上げ観測が強まっており、議事録の内容も6月利上げを意識させるような内容となるとドルの下支え材料となりそうです。

ただし、ドル円に関しては米国の利上げ観測が強まることが素直にドル買いとならなず、株式市場の下落を背景にリスク回避の円買いに押される場面が多く見られています。そのため、株式市場等の動向を見ながら、市場の利上げを警戒したリスク許容度の強弱を探りながらの神経質な動きが続きそうです。
また、原油価格が底堅い動きとなっており、この流れが続くかどうかにも注目が集まります。

本日の予定

07:45 NZ13月期生産者物価指数
08:50 日13月期GDP・1次速報値
09:00 ウィーラーRBNZ総裁講演
10:00 デベルRBA総裁補佐講演
17:00 南ア4月消費者物価指数
17:30 英4月雇用統計 
18:00 ユーロ圏4月消費者物価指数(確報値)
20:00 米MBA住宅ローン申請指数 
21:30 加3月国際証券取引高 
23:30 米週間原油在庫 
翌3:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト