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米国5月雇用統計に注目

【著者】

昨日からの流れ

昨日はOPECで生産上限枠の設定で合意に至らず、原油価格が下落し、リスク回避型の動きが強まる場面も見られましたが、原油価格はその後に発表された在庫が減少していたことを受けて反発する動きとなりました。

ECB理事会では金融政策は据え置かれましたが、ユーロはGDPやインフレ見通しが上方修正されたことで上昇したものの、ドラギ総裁から為替水準の重要性が示されたことを受けて反落となるなど、上下に揺さぶられる動きとなり、終わってみれば1.11台中盤まで下落する動きとなりました。

米国時間に発表されたADP雇用統計は市場予想を若干上回る好結果となり、本日の雇用統計での底堅い結果への期待度を高める内容となりましたが、市場の反応はドラギ総裁の会見を控えていたこともあり、限定的なものにとどまっています。
米国時間後半は雇用統計を控え、様子見モードが強まるような状態となり、鈍い動きが続いています。

主要通貨ペアの推移(2016/6/3)

USDJPY

ドル円(USD/JPY)は上値の重い推移が続き、一時108.50付近まで押される動きとなりました。5月下旬のサポートとなっていた109.10付近や節目の109.00をしっかりと割り込む動きとなり、下方向への圧力が強まりそうな形となっています。

ただし、本日は米国時間に雇用統計の発表が予定されており、結果次第で上下に大きく振れる可能性があるため、注意が必要です。

ドル円

EURUSD

ユーロドル(EUR/USD)は欧州時間までは堅調な推移となっていましたが、ドラギ総裁の会見前に失速する動きとなりました。ドラギ総裁の会見前後では上下に大きく振れるものの、終わってみれば下値を探る動きが強まり、1.11台中盤まで押し込まれる動きとなっています。長めな上ヒゲをつけた陰線が出現し、上値の重い推移が続きそうな状態となっていますが、本日は米国雇用統計の結果により、上下に振れる可能性があるため、上下双方向の動きに注意したいところです。

ユーロドル

EURJPY

ユーロ円(EUR/JPY)はサポートとなっていた121円台後半を割り込む推移となっており、大きな下落につながるリスクが高まっています。本日の雇用統計次第ということもありますが、週足の完成時点でしっかりと割り込んでいるようであれば、中長期的には100円も視野に入れた大きな下落となる可能性も浮上していることは頭の片隅に入れておいてもいいかもしれません。

ユーロ円

GBPUSD

ポンドドルは下げ渋る動きとなっていますが、上値の重さも引き続き残るような状態となっています。方向感を欠く状況となっているため、上は昨日のレジスタンスである1.448付近や一昨日のレジスタンスであり、節目の1.45を突破できるかどうか、下方向は一昨日のサポートである1.4385を守れるかどうかで方向感を探っていきたいところです。
ただし、本日は米国雇用統計の発表が予定されており、結果次第で不安定な推移となることが予想されるため、注意が必要です。

ポンドドル

AUDUSD

豪ドルは上値の重い推移となり、0.72付近まで押し込まれる推移となっています。本日はサポートとなっていた0.72を守ることができるかどうかに注目したいところです。昨日のNY時間は0.723付近がレジスタンスとなっているため、上方向はこの水準を突破できるかどうかで方向感を探っていきたいところです。また、他通貨同様に米国雇用統計前後は不安定な推移となることが想定されるため、注意が必要です。

豪ドル

本日の注目材料

本日は米国時間に米国5月雇用統計の発表が予定されています。来週月曜日にイエレン議長の講演を控えていることもあり、注目度は普段よりも高いと考えられます。
非農業部門雇用者数変化の数字に加え、平均時給の変化率が底堅い結果となると、来週のイエレン議長の講演、さらにはその後のFOMCへの期待が高まり、ドルの底を支える材料となることが想定される反面で、冴えない結果となってしまうと、失望感はそれなりに大きくなることが想定されるため、注意が必要です。
そのため、アジア時間や欧州時間は様子見モードが強まり、方向感を欠く動きとなる可能性があるため、注意が必要です。
また、引き続き、英国のEU離脱懸念の強弱や、原油価格の動向などにも注意したいところです。

本日の予定

10:45 中国5月財新/サービス業PMI 
16:00 トルコ5月消費者物価指数
16:45 エバンス米シカゴ連銀総裁(投票権なし)講演
16:50 仏5月サービス業PMI(確報値)
16:55 独5月サービス業PMI(確報値) 
17:00 ユーロ圏5月総合・サービス業PMI(確報値)
17:30 英5月サービス業PMI 
18:00 ユーロ圏4月小売売上高 
21:30 米5月雇用統計
21:30 米4月貿易収支 
21:30 加4月貿易収支
22:45 米5月マークイット総合PMI・サービス業PMI(確報値) 
23:00 米5月ISM非製造業景況指数 
23:00 米4月製造業受注指数 
翌1:30 ブレイナードFRB理事講演

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト