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雇用統計後のドル売り止まる

【著者】

昨日は欧州時間まではイースターマンデーということもあり為替相場は動きが鈍い展開となりましたが、NY時間に入ると徐々に流動性が回復し通常モードに移行となりました。NY序盤は雇用統計の余韻からドル売りが進む展開となりましたが、NY午後に入るとドル売り勢いを失い、今度は逆にドルの買い戻しが強まる展開となり、対主要通貨で雇用統計前の水準に近いところまで戻す動きとなっています。

NY時間に発表されたISM非製造業景況指数は市場予想と乖離はなく、前月よりも若干の低下となりましたが市場の反応は限定的なものとなりました。また、NY連銀のダドリー総裁が講演で雇用統計の予想外の下振れは一時的な要因によるものとの見解を示したことは米国の6月の利上げ開始観測は後退となったものの、利上げに向かっているスタンスに変更がなく、今後の経済データ次第であることが確認されました。

米国株式市場は序盤こそ冴えない動きとなったものの、その後は堅調地合いを維持し、底堅い推移となったほか、米国債利回りも若干の反発、また、原油価格も上昇となりリスクオン型の動きとなっています。

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【主要通貨ペアの推移】

ドル円はNY時間の序盤までは上値の重さが目立ったもののNY午後には反発地合いを強め雇用統計前の水準に近いところまでの反発となり119円台中盤での推移となっています。日足チャートでは引き直した上昇トレンドラインにサポートされ、踏ん張った状態となっています。まだ安心はできませんが、雇用統計の下落分をしっかりと取り戻したことは評価ができ、底堅い推移が続き120円台トライへ向かう可能性は十分にあると考えられます。

ドル円

ユーロドルは底堅い推移が続きましたが、1.105を突破することはできず、1.104手前で失速する動きとなり雇用統計前の水準手前まで下落したところで下げ止まる動きとなっています。本日は雇用統計前のレジスタンスとなっていた1.09付近がサポートとなっているため、1.09を守れるかどうかに注目したいところです。市場のポジションは依然としてユーロ売りに傾いているため下がったところでは決済買いが底を支える可能性も考えられるため下げ渋る可能性にも注意したいところです。

ユーロドル

ユーロ円は131.30手前で失速しダブルボトム完成は未遂となりました。日足チャートでは方向転換の可能性も浮上しており、少し様子を見たい状態となっています。本日は昨日のサポートとなった130.40を守れるかどうか、再び上昇に転じ131.50突破を目指すのかをしっかりと見極めたいところです。

ユーロ円

ポンドドルは欧州時間から底堅い動きとなり1.5を目指す動きとなったものの1.498付近で失速となり、雇用統計前のレジスタンスとなっていた1.487付近まで下落する動きとなりました。昨日は1.487でサポートされたため本日はこの水準を守れるかどうかに注目が集まります。すんなり割り込んでしまうようであれば、再び方向感の薄いレンジに戻ってしまう可能性も考えられます。

ポンドドル

豪ドルは上値の重いとなり、雇用統計での上昇分を全て吐き出してしまう動きとなりました。本日はRBA政策金利の発表が予定されているため、発表前後は上下に振れる可能性があるため警戒が必要です。市場予想では据え置きが中心となっていますが、一部では利下げを予想する声もあることから据え置きとなると反発の可能性も考えられます。

また、声明文の内容にも注目が集まり、次回の利下げを示唆するような内容であれば据え置きとなっても豪ドル売りが進む可能性があります。先週のサポートとなった0.853や節目の0.85を割り込むとさらに下落が加速する可能性もあるため近づいた際には注意が必要です。

豪ドル

【本日の注目材料】

本日はアジア時間にRBA理事会が予定されています。市場の予想は今月発表の消費者物価指数や前回の利下げの効果を確認してから来月以降の利下げというシナリオが中心となっていますが、一部では今月利下げとの声もあることから、据え置きとなると発表直後は買いで反応となる可能性があります。ただし、声明の内容にもよりますが来月以降の利下げ期待は依然として根強いものと考えられることから、上値の重さは残ると予想されます。

欧州時間にはユーロ圏、英国のサービス業PMIの発表が予定されています。ここにきてECBの量的緩和、ユーロ安の影響もありユーロ圏の景況感完全が意識されやすくなっており、強い結果が出るとユーロ買いが強まる可能性もあるため注意が必要です。英国のサービス業PMIは製造業、建設業に続き堅調な数字となるとポンド買いが強まると考えられます。

米国時間は大きな材料は予定されていません。株式、債券、商品市場なども見ながら、ユーロの買い戻し状況を中心に、ドルの強弱を探る状況となると考えられます。

【本日の予定】

国際通貨基金(IMF)世界経済見通し公表
10:30 豪2月小売売上高
13:30 豪準備銀行(RBA)政策金利発表
16:50 仏3月サービス業PMI(確報値)
16:55 独3月サービス業PMI(確報値)
17:00 ユーロ圏3月総合・サービス業PMI(確報値)
17:30 英3月サービス業PMI 
18:00 ユーロ圏2月生産者物価指数
21:50 コチャラコタ米ミネアポリス連銀総裁(投票権なし)講演
23:00 米4月IBD/TIPP景気楽観度指数 
翌2:00 米3年債入札
翌4:00 米2月消費者信用残高

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト