ドル売り強まる

【著者】

昨晩の概況

昨日の為替相場は冴えない米国経済指標を背景にドル売りが進む展開となりました。各主要通貨でドル売りが進んだ中でも、目立ったのはカナダ中銀が政策金利の据え置きを決定、原油価格の反発などが重なったドルカナダは大きな下落となりました。テクニカル面でも今年に入りサポートとなっていた1.235付近をしっかりと割り込み下落が加速する展開となりました。

NY連銀製造業景況指数は市場予想に反しマイナス、鉱工業生産もネガティブと米国の製造業関連の景況感の鈍化が目立つようになってきており、先日の小売売上、雇用統計などと併せ、「米国利上げできるのか?」という不安を加速させるというシナリオが十分に考えられ、溜まったドル買いのポジションがさらに吐き出される可能性があるということは頭の片隅に置いておいたほ方が良いと思います。

ECB理事会では政策金利は据え置き、ドラギ総裁の記者会見も目新しい内容とはならなかったこともあり、相場への影響は限定的なものにとどまっています。

bond

【主要通貨ペアの推移】

ドル円は上値の重い推移が続きとうとう119円台を割り込む動きとなりました。昨日は118.80付近がサポートとして踏ん張る動きとなっているため、本日はまず、このラインを守ることができるかどうかに注目したいところです。また、118円台前半で2月に幾度とサポートされているため、底堅い動きとなることが予想されますが、118円を割り込むとさらなる下落余地が生まれると考えられるため油断は禁物です。

ドル円2

ユーロドルは冴えない米国経済指標に支えられ堅調な推移となりました。ECB政策金利、ドラギ総裁の会見への反応は限定的なものにとどまり、ドル売り押し上げられる動きとなりました。引き続き相当数のユーロ売りポジションが溜まっていることが想定されることから上昇によるショートスクイーズには警戒が必要です。

今週のレジスタンスとなっていた1.07を上抜けてきたことから、本日はまず1.07がサポートとなるかどうかを確認したいところです。ショートポジションの整理が進み、幾度と上昇をブロックしてきた1.105付近を上抜けるとさらなる上昇余地が生まれてくるため近づいて来た際には注意が必要です。

ユーロドル

ユーロ円は上値の重い状態は続いているものの底も堅く126.30付近をサポートに踏ん張る動きとなっています。日足チャートではストキャスティックスなども上向き始め反転の兆しが現れてきています。ドル中心の相場となっていることから、ドル円とユーロドルに挟まれ短期的な方向感が出にくい状況と考えられますが、まずは127円台を守れるかどうか、昨日のサポートとなった126.30付近をしっかりと守れるかどうかに注目したいところです。

ユーロ円

ポンドドルは欧州時間序盤に下値を探る動きとなったものの1.47付近にしっかりとサポートされ底堅い動きに転じました。ドル売り地合いが続き、レジスタンスとなっていた1.5付近を上抜ける動きとなると、さらなる上昇余地が生まれると考えられるため、今後は1.5を上抜けることができるかどうかに注目が集まります。

ポンドドル

豪ドルは欧州時間以降底堅い推移となり弱い米国経済指標の結果を受けてさらに上値を追う動きとなりました。日足チャートでは4月9日のレジスタンスとなった0.774付近をネックラインとしたダブルボトムを形成しつつあるため0.774を上抜けてきた場合にはさらなる上昇に警戒が必要です。

豪ドル

【本日の注目材料】

本日はアジア時間にオーストラリアの雇用統計の発表が予定されています。良好な結果となると豪ドル以外の通貨に対しても昨日から続くドル安地合いを後押しする可能性があるため警戒が必要です。

欧州時間はイベントに乏しいものの、米国時間には住宅着工件数、新規失業保険申請件数等の経済指標に加え金融機関の決算発表、FOMCメンバーのコメント機会などイベントが続きます。冴えない結果が続く米国経済指標にて冴えない結果が続くようであればドル売りがさらに加速すると考えられます。

また、直近の冴えない米国経済指標へのFOMCメンバーの評価が注目されるところです。一時的な要因と割り切れるかどうかを確認したいところです。

【本日の予定】

07:30 NZ3月製造業PMI 
08:01 英3月RICS住宅価格 
08:30 ラッカー米リッチモンド連銀総裁(投票権あり)講演
08:50 日対外及び対内証券売買契約等の状況(指定報告機関ベース)
10:30 豪3月雇用統計
12:45 日20年国債入札
17:00 欧州中央銀行(ECB)専門家調査を発表
20:30 ゴールドマン・サックス決算発表
21:00 シティグループ決算発表
21:30 米3月住宅着工件数・建設許可件数
21:30 米新規失業保険申請件数
23:00 米4月フィラデルフィア連銀製造業指数
翌2:00 ロックハート米アトランタ連銀総裁(投票権あり)講演
翌2:10 メスター米クリーブランド連銀総裁(投票権なし)講演
翌2:30 ローゼングレン米ボストン連銀総裁(投票権なし)講演
翌4:00 フィッシャーFRB副議長講演

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OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

【闘魂注入】シュラスコ佐藤の大胆予想! 佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト