世界同時株安の真相は・・・【ミンスキー・モーメント】?

【著者】

ドル/円の歴史的転換点は・・・引き続き20ヶ月移動平均線!

年明け以降、終わりなきフリーフォール・マシンに乗り続けているような相場展開が続く1月相場
現在の相場環境については先週の当コラムでもお伝えした通り、「人民元相場」「上海総合指数」「原油相場」といった材料はあくまで表層に過ぎず、その奥には世界的なリセッション懸念の下、「本当に米経済だけが“イチ抜けた!”と出来る環境ではないだろう」という世界規模とも言える“漠たる不安”ないしは“不透明感”がその根底にあると言えそう。

その状態を具体的数値で確認してみると、昨日(1/20)の日経新聞電子版(前田編集委員)にもあった通り、世界の株式市場91市場の年初来2週間(4~15日)のうちで値上がりしたのは15市場(16.4%)に過ぎず、残りの76市場(83.5%)が値下がりという状態を見ると明明白白。これは、MSCI世界株価指数FTSE100(FT100指数)を見ても一目瞭然で、特にこの2指標についてはベア・マーケット入りしたと捉えてもよさそう。
昨今の相場では、“三歩進んで二歩下がる”といったような「三百六十五歩のマーチ」の歌詞のような動き方はせずに、“一歩進んで五歩も十歩も下がる”状況と例えていいほど。

この動きは、とどのつまりは現在の金融市場を取り巻く環境は【ミンスキー・モーメント】の一サイクルにあり、そのことを理解し受け入れる必要があります。
【ミンスキー・モーメント】については昨年夏のコラム(8/27『中国発“ブラック・マンデー”の真相は【ミンスキー・モーメント】にあり』)にも記載しましたが、そもそも金融経済のライフサイクル(=景気循環理論)では、
①「信用の拡大(=借金[レバレッジ]の膨張)」
②「資産価格インフレ(=株価の上昇等)」
③「資産価格の縮小・デフレ(=株価の下落、“キャッシュ”回帰)」
の動きが循環的に発生します。

現在の相場環境は②から③に移行する間において「信用価値の“臨界点”確認」→「株などの金融資産の投げ売り」→「市場流動性の急激な落ち込み」が起こっている“一瞬間(=モーメント)”と捉えるべき。

足もとの相場状況がおぼつかないこともあり、つい相場の動きに一喜一憂してしまいがちですが、「やまない雨はない」との心境で次なるサイクルを待つことも重要ですし、「新しい強気相場は悲観の中で生まれる」というJ・テンプルトンの言葉の意味を忖度し実行することも重要と言えます。

とはいえ、投資サイクルにおける“モーメント”としては、現在の資産リバランスにおいて“守り重視”を主眼に置きつつ、前線部隊であるエクスポージャー(=リスクに晒す資産割合)を出来るだけ抑制し、後方・兵站部隊であるキャッシュポジション強化のためにその割合を割くべきタイミング。

ドル/円では引き続き20ヶ月移動平均線である116.90円レベルを意識する展開となっており、当該レベル割れ(終値)は大きなトレンド転換となることも予想しながら、“タテ(=レート)”ではなく“ヨコ(=日柄)”に座標軸を置いたトレードを心掛けてみてはどうでしょうか?

MSCI世界株式指数

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投資こそ、おもしろおかしくシンプルに 津田 隆光

NTAA認定テクニカルアナリスト(CMTA)。 テクニカル分析をベースとしたレポートを執筆する他、ラジオNIKKEI「ザ・マネー ~西山孝四郎のFXマーケットスクウェア」では隔週金曜日にコメンテーターを務める。