強い小売にドル小反発

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外国為替マーケット情報|2014/04/15

昨日は米国時間に発表された米国3月小売売上が市場予想を上回る好結果となったことから、米国債利回りの下落が止まり上昇に転じ、事前に発表されたシティグループの市場予想を上回る決算と併せて株式市場も底堅い推移となりました。

為替市場では先週売られていたドルが対主要通貨で強さを見せました。ユーロはドラギ総裁に続きノワイエ仏中銀総裁からユーロ高を懸念するコメントが報道されたことやドル買いの波にのまれ上値の重い推移となりました。

また、ウクライナ情勢も東部を中心に再度、緊迫感が高まってきていることや本日のイエレン議長の講演、明日の中国GDPを控え、良好な結果が続いている米国経済指標に対しての反応は予想以上に冷ややかなものとなりました。

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主要通貨の動き

ドル円は良好な米国の小売売上を受けて上昇したものの、102.00の壁に阻まれ、伸び悩む推移となっています。今朝も102円台へのトライを試みましたが失敗に終わっています。本日は、再度102円台にトライし突破できるかに注目したいと思います。このラインを抜けると4月9-10日に上値を抑えた102.15が控えます。この102.15をしっかりと上抜けると103円台へのトライとなると考えられます。

下はまずは昨日のNY時間のサポートである102.65を守れるかどうか、さらには先週のサポートである101.30がサポートとして意識されると思われます。そして、最終防衛ラインは100.75と考えられれ、このラインを割り込むと100円割れ確率が大きく高まると考えられます。

本日は米国時間に米消費者物価指数、NY連銀製造業景況指数等経済指標に加えイエレン議長をはじめとするFRB要人のコメント機会も多く予定されていますが、やはりイエレン議長の講演に市場の注目は集まると思われます。おそらく利上げを急いでいないことをアピールしハト派的な内容になると予想されることから、予想通りとなると若干の下押し材料、予想に反しタカ派な内容となるとサプライズとなり強い買い材料となると予想されます。

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ユーロドルは上値の重い推移を続けています。ECB要人からの相次ぐユーロ高牽制コメント、ドルの反発により押し込まれてはいるものの、底もそれなりに堅く、1.38を守り下げ渋っています。本日も1.38を守れるかどうかにまずは注目したいところです。

本日は欧州時間に独ZEW景況指数が発表となります。市場予想通り期待指数が弱い結果となると現在強まっている追加緩和観測を後押しする材料となりユーロ売り材料となると思われます。米国時間はイエレン議長の講演、米国の経済指標を受けてのドルの強弱に左右される展開となることが予想されます。

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ユーロ円はドル円とユーロドルの綱引き状態から方向感のない推移となっています。依然としてダブルトップ類似形のネックライン割れの危機が続いています。本日も引き続き140.00を守れるかどうかに注目したいところです。

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ポンドドルもドルの反発を受けて上値を伸ばせない状況が続いていますが1.67を少し割ったところをサポートに下げ止まりを見せています。本日はまず先週金曜日から続くレジスタンスである1.675を上回れるかどうか、また、昨日のサポートとなった1.67を守れるかどうかをしっかりと確認したいところです。この狭いレンジを抜けた方に圧力が増すと考えられます。

ただし、本日欧州時間には英物価3兄弟(消費者物価、生産者物価、小売物価指数)の発表が予定されていることから発表前後の変動が予想されます。市場予想では消費者物価指数の前回よりも低下が予想されています。予想通り低下となると利上げ観測が後退となり一時的にポンド売りが強まる可能性があるため注意が必要です。

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豪ドルは0.94前後での狭いレンジ内での推移となり本日発表されるRBAの金融政策理事会の議事録に注目が集まっています。豪ドル高を懸念色が強い内容となれば豪ドル売り材料となると考えられますが、意外に懸念が弱ければ豪ドル買いの強い材料になると考えられます。

また、議事録後、落ち着きを見せた後は、本日、明日のイエレン議長の講演、明日の中国のGDPにも注目が集まると予想され、様子見モードが強まる可能性も考えられます。

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【本日の注目材料】

本日はイエレン議長の講演に注目が集まります。先週のFOMC議事録の内容や3月31日の講演から予想すると「我々は利上げを急いでいませんよ」というような比較的ハト派な内容になると予想されます。予想通りの内容となればジワリジワリとドル売りが進む展開が予想されます。逆に強気な内容となれば強いドル買いとなるかもしれません。

また、ここのところ堅調な数字が続く米国経済指標はNY連銀製造業景況指数、消費者物価指数等の発表が予定されいてます。NY連銀製造業指数は天候改善しノイズの少なくなった米国製造業の状況をいち早く示す速報となるため比較的注目度は高いと思われます。消費者物価指数も波乱となる可能性は少ないものの、先日の生産者物価指数同様強い内容となると米国の利上げ観測を強く後押しする材料となるためインパクトは強くなると思われます。

また、ウクライナ東部の情勢も緊迫している状況が続くため、本格的な衝突、米国、ロシアの動きに関する報道には注意が必要です。

【本日の予定】

米財務省、半年次為替政策報告書発表

10:30 豪準備銀行(RBA)金融政策決定理事会議事録公表(4月1日開催分)
12:45 日5年国債入札(2兆7000億円)
15:00 3月工作機械受注(確報値)
17:30 英3月消費者物価指数・小売物価指数・生産者物価指数
18:00 独4月ZEW景況指数
18:00 ユーロ圏4月ZEW景気期待指数
18:00 ユーロ圏2月貿易収支
21:30 ロックハート米アトランタ連銀総裁(投票権なし)講演
21:30 米3月消費者物価指数
21:30 米4月NY連銀製造業景況指数
21:30 加2月製造業出荷
21:45 イエレンFRB議長、講演
22:00 米2月対米証券投資
23:00 米4月NAHB住宅市場指数
翌4:00 プロッサー米フィラデルフィア連銀総裁(投票権あり)講演
翌5:00 ローゼングレン米ボストン連銀総裁(投票権なし)講演

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

【闘魂注入】シュラスコ佐藤の大胆予想! 佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト