マーケット

小売売上伸び悩み利上げ観測後退

【著者】

昨晩の概況

昨日は米国時間に発表された米国4月小売売上が市場予想を下回る結果となったことからドル売りが進みました。なかでもこれまで売られていた対ユーロや対豪ドルなどでの売りが目立ちました。ドル円も売り込まれはしたもののその他通貨に比べると下げ渋る動きとなりクロス円は比較的堅調な推移となっています。

先日の雇用統計に続き、寒波、港湾ストの「一時的要因」の反動は確認できなかったことから、今後の経済指標にもよりますが、米国の利上げ開始時期予想が現在の中心である9月から年末へとシフトし、ドル売りがさらに強まる可能性も浮上してきているため、今後の米国経済指標の注目度は高まると考えられます。

他市場では米国株式市場は弱い小売売上を受けて若干の下押しとなったものの、米国債利回りは世界的な利回り上昇の流れに乗り底堅い動きとなりました。原油価格は利食い売りに押され軟調な推移となったほか、金は米国の利上げ観測が遠のいたこともあり底堅い推移となっています。

スクリーンショット-2015-05-14-9.02.03

【主要通貨ペアの推移】

ドル円は上値の重い推移が続いた後に発表された米国小売売上が市場予想を下回ったことから、下値を切り下げる動きとなり119円台前半での推移となっています。サポートとなったのは119.03付近となっているため、本日は119.00を守ることができるかどうかに注目したいところです。
依然として方向感の薄い状態には変わりはないですが、現在日足チャートでは119.00をネックラインとしたプチダブルトップができているため割り込んだところにはストップ売りも多少溜まっていると考えられることから接近した際には警戒が必要です。

ドル円

ユーロドルは米国の小売売上を受けて上昇を強め、1.13台中盤での推移となっています。先週に続き1.14に迫る場面で押し戻されているため、今後は1.14を上抜けることができるかどうかに注目が集まります。上抜けたところにはストップ買いが溜まっていることが想定されるため、接近した際には警戒が必要です。

ユーロドル

ユーロ円は堅調なユーロドルに牽引され底堅い推移となりました。135円台にしっかりと乗せる動きとなりました。引き続き133136のレンジ内での推移となっているため、方向感の薄い状態が続くと考えられ、しっかりとこのレンジを抜けるまで見守りたいところです。

ユーロ円

ポンドドルは英国雇用統計にてしっかりと賃金の上昇が確認されたことを受けて上昇するも、BOEインフレレポートで成長率見通しが引き下げられたことなどを受けて反落となりましたが、その後の米国小売売上が市場予想を下回る結果となったことを受けて再上昇となりました。次に意識されるのは昨年11月末のレジスタンスとなった1.5825付近で、突破すると1.6トライが本格的に意識されます。

ポンドドル

豪ドルは節目の0.8を上抜けると上昇が強まり、弱い米国小売売上後を受けてさらに上昇が強まる動きとなり0.81を上抜ける動きとなりました。4月末の高値をしっかりと突破したため次に意識されるのは1月の高値である0.8295付近と考えられ、まだ伸びしろはありそうです。

豪ドル

【本日の注目材料】

本日は米国時間に生産者物価指数、新規失業保険申請件数などの経済指標が予定されているほかは大きな材料もなく、昨日からのドル売りの流れがどこまで続くかを見極める一日となりそうです。
また、引き続き独債を始めとする債券市場の動向にも警戒が必要です。

【本日の予定】

07:30 NZ4月企業景況感
07:45 NZ13月期小売売上高
08:01 英4月RICS住宅価格
08:50 4月マネーストックM3
08:50 日対外及び対内証券売買契約等の状況(指定報告機関ベース)
12:45 日30年国債入札
21:30 米4月生産者物価指数
21:30 新規失業保険申請件数
21:30 加3月新築住宅価格指数
翌2:00 米30年債入札
翌4:30 パターソンBOC副総裁講演

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト