イベントラッシュのスタート

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外国為替マーケット情報|2014/04/30

昨日、欧州時間に注目を集めたドイツの消費者物価指数では、先行するザクセン州のものが前年比では前月を上回ったものの、前月比ではマイナスと微妙な結果、ドイツ全体での消費者物価指数は市場予想を下回る弱い結果となったことからユーロが若干下押しとなりました。
また、英国の1-3月期のGDP速報値は前期よりも成長が加速したものの市場予想は下回り、ポンドの上値を抑えました。
米国時間は2月S&P住宅価格は若干低下、ミシガン大消費者信頼感指数が強めだったことから期待が高まっていた消費者信頼感指数は上方修正された前回から低下となったことを受けてドル売りが進む場面がみられました。

とはいえ、本日、米GDP速報値、FOMC、ユーロ圏消費者物価指数と大きなイベントを控えていることもあり、各通貨の動きは小動きにとどまっています。他市場では株式市場は堅調な推移を続け、米国債利回りは2.7%を挟んだ攻防となっています。
また、ウクライナ情勢に関しても追加の経済制裁も資産凍結が中心で経済全体への影響は限定的ととらえられ、リスク回避が進む展開にはなっていません。

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【主要通貨の推移】

ドル円はテクニカル面でも日足チャートでの保合いの真ん中での推移となり、方向感を見出しにくい状況が続いています。直近の動きでは小さなダブルボトムを形成し、ネックラインが102.72となっています。昨日ネックラインをブレイクする場面も見られましたが、終値ベースでは失速となり、未遂に終わっているとも言えます。
この102.72、節目の103.00を上抜けると104.00近辺をターゲットとした上昇圧力が強まると予想されます。逆に下方向では、101.95をネックラインとしたダブルトップを形成していることから、102円を割り込むような動きとなると下落圧力が加速する可能性も考えられます。どちらか抜け出した方についていくのが正攻法かもしれませんが大きなイベントが続くこともあり手を出しにくい嫌な状態が続くと予想されます。

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下落基調がやや強まってきた不沈空母ユーロも保合いの真ん中での推移となり大きな方向感が見出しにくい状況となっています。直近の動きではダブルトップを形成し、1.3785がネックラインとなり割り込むと1.37近辺をターゲットとした下落基調が強まりそうな気配を見せています。さらに下落すると1.362近辺をネックラインとする大きなダブルトップのネックライン割れとなり1.35近辺も視野に入れた下落圧力が強まる可能性が高まります。

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ユーロ円も保合いの中で地味な推移を続けています。直近のサポートとなっているのは141.00近辺、140.00となり140.00を割り込むと139.00、更には136円台も視野に入れた下落圧力が強まる可能性があるため注意したいところです。

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ポンドドルは保ち合いの上部で伸び悩む展開となっています。それまでレジスタンスとなっていた1.684を上抜けたものの終値まで持ちこたえることはできず、上髭を残しての推移となっています。今後意識されるのは上抜け後の最高値となった1.6857となり、このラインを上回って追われるかどうかに注目が集まります。下は4月23日の安値である1.6762が小さなダブルトップのネックラインとなることから、割り込むと下押し圧力が強まると考えられます。

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豪ドルも狭いレンジ内での推移が続いています。4月3日の安値である0.9205を割り込むとヘッドアンドショルダー類似のネックライン割れとなり0.90近辺も視野に入れた下落圧力が強まる可能性があるため注意したいところです。上はまずは4月28日の高値である0.9318を上抜けることが出来るかどうかに注目が集まります。

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【本日の注目材料】

本日のアジア時間は昼ごろに日銀の金融政策決定会合の結果発表、その後に展望レポート、黒田総裁の会見と続き、日本に注目が集まります。市場の予想は金融政策は前回の余裕満々の黒田総裁の会見から据え置き濃厚となっていることからサプライズ緩和となると円の急落シナリオが予想されます。展望レポートでは成長率見通し、物価見通しに調整があると追加緩和観測が変化し、動きが出るかもしれません。黒田総裁の会見では引き続き強気な姿勢で追加緩和への期待を排除するか、それとも追加緩和の可能性も臭わせるトーンとなるかに注目が集まります。前回の会合後に株価下落となり、安部首相からプレッシャーをかけられた可能性もあり、今回の会見でのトーンに変化がみられ、追加緩和の期待を市場が持つと株高、円売りのシナリオも考えられます。

欧州時間にはユーロ圏の消費者物価指数に注目が集まります。
昨日のドイツの消費者物価指数が市場の予想よりも若干低い数字となったことから、市場のコンセンサスも若干低めに変化していると考えられ、逆に強い数字となったときの市場へのインパクトは大きくなると考えられます。また、低水準が続くスペイン、イタリアの消費者物価指数にも注目したいです。ユーロ圏内でのインフレ率に大きなかい離があるのも問題で、ECBも何らかの手段を投じる必要があると考えられます。

米国時間には米国第1四半期GDP速報値、ADP雇用統計、シカゴPMIの発表が予定されています。市場はGDPが多少弱い結果となったとしても、よほど悪い結果とならなければ、直近のデータが改善を示すものが増えてきていることから悪天候の影響と捉える免疫がついてきていると予想され、逆に市場予想を上回った場合のインパクトの方が大きいと考えられ、米国経済の底堅さが意識されドル買いが強く進むシナリオも考えられます。
また、雇用統計の前哨戦として注目されるADP雇用統計は先行する新規失業保険申請件数が安定推移していることなどを考えると大崩れの可能性は低いと予想されることから、弱い結果となったときのインパクトが大きくなると予想されます。シカゴPMIも雇用統計前ということで全体の数字に加え内訳の雇用の数字もチェックしたいところです。

【本日の予定】

時間未定 日銀金融政策決定会合結果公表
07:45 NZ3月住宅建設許可
08:05 英4月GfK消費者信頼感
08:50 3月鉱工業生産(速報値)
10:00 NZ4月ANZ企業信頼感、企業活動見通し
14:00 BNPパリバ1-3月期決算発表
15:00 日銀展望レポート(基本的見解)公表
15:30 日銀黒田総裁記者会見
16:00 スペイン1-3月期GDP(速報値)
16:55 独4月失業者数・失業率
18:00 ユーロ圏4月消費者物価指数(HICP)(速報値)
20:00 米MBA住宅ローン申請指数
21:15 米4月ADP全国雇用者数
21:30 米1-3月期GDP、米1-3月期個人消費(速報値)
21:30 米1-3月期GDPデフレーター(速報値)
21:30 米1-3月期雇用コスト指数
21:30 加2月GDP
22:45 米4月シカゴ購買部協会景気指数
23:30 米週間原油在庫
翌3:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)結果公表
翌4:30 バーナンキ前FRB議長講演
翌5:15 ポロズBOC総裁講演

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チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

【闘魂注入】シュラスコ佐藤の大胆予想! 佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト