マーケット

リスクオフでのスタート

【著者】

昨日からの流れ

今年の為替相場は年明けから荒れる展開となりました。中国の製造業PMIが冴えない結果となたことを受けて中国株式を中心に大幅下落となったことに加え、サウジアラビアとイランの対立が強まったことがリスク回避の動きを後押ししています。

また、米国時間に発表されたISM製造業景況指数は2ヶ月連続で50を下回る結果となり、製造業の低迷を示唆する結果となています。また、内訳の雇用指数の悪化も見られており、製造業関連の雇用が週末の雇用統計の足を引っ張る可能性も挙げられます。

欧州時間に発表されたドイツの消費者物価指数は原油価格の下落の影響もあってか市場予想を大きく下回る結果となり、ECBの追加措置への思惑を強める結果となりました。本日発表のユーロ圏の速報値も併せて弱い結果となると今後のECBの追加措置への期待がより高まると考えられます。
為替相場ではアジア時間からリスク回避の円買いが強まりドル円は一時118円台まで押し込まれる動きとなりましたが、欧州時間後半から、下げ渋る動きとなりました。一方でユーロはドイツの消費者物価指数が冴えない結果となったこともあり上値の重い推移となり、一時1.08を割り込むところまで押し込まれる動きとなりました。
資源国通貨や新興国通貨はリスク回避の流れもあり、上値の重い推移が続いています。

主要通貨ペアの推移(2016/1/5)

USDJPY

ドル円は年末に三角保ち合いを下抜けし、昨日は下値を探る動きが強まり、一時118.70付近まで押し込まれる動きとなりました。欧州時間以降は持ち直す動きとなったものの、119.50付近がレジスタンスとなり、上値が詰まる動きとなっています。本日は昨日のNY時間からのレジスタンスとなっている119.50付近を突破できるかどうか、サポートとなった118.70付近を守れるかどうかで方向感を探っていきたいところです。日足チャートを見ると長めな下ヒゲを残す足となっているため、反発にも少し注意したいところです。

ドル円

EURUSD

ユーロドルはアジア時間は底堅さを見せたものの、欧州時間以降は上値の重い推移となりました。日足チャートを見るとダブルトップのような形となり、ネックラインとなっていた1.08付近を割り込む動きとなりましたが、1.078付近がサポートとなり、下げ渋る動きとなりました。昨日は未遂となりましたが、この1.078付近を下抜ける動きとなるとストップ売りを絡め、下落に勢いがつく可能性があるため注意が必要です。上方向は日足チャートで10月と12月の高値を結んだラインに上値を抑えられる動きとなっているため、このラインを突破できるかどうかにまずは注目したいところです。

ユーロドル

EURJPY

ユーロ円は下値を探る動きが活発化し、128.50付近まで押し込まれる動きとなりました。その後は129円台を回復しているものの、上値の重さが残る動きとなっています。日足チャートでは緩やかな下降トレンドが続いており、6月からの安値を結んだラインにサポートされる状態となり、昨日もそのラインを若干下抜けたところで反発する動きとなっています。しっかりと終値ベースでこのラインを下抜けるようであれば、下落圧力がさらに強まる可能性が挙げられます。

ユーロ円

GBPUSD

ポンドドルは上値の重い推移が続いています。年末に7月と9月の安値を結んだラインを下抜け下落が強まっている状態です。次の安値として意識されるのが4月13日の安値となった1.4566付近と考えられ、割り込むとさらなる下落余地が生まれると考えられます。

ポンドドル

AUDUSD

豪ドルは上値の重い推移が続き、0.715付近まで押し込まれる動きとなり、前週上昇した分のほとんどを吐き出す動きとなっています。戻りも鈍い動きとなっているため、本日の上値の重さが残る動きとなるかもしれません。本日は9月からの安値を結んだラインを守れるかどうかに注目したいところです。このラインを割り込むような動きとなると下値を探る動きが活発化する可能性もあるため、注意が必要です。

豪ドル

本日の注目材料

本日は欧州時間にユーロ圏の消費者物価指数の速報値の発表が予定されています。昨日のドイツの消費者物価指数が冴えない結果となっていることもあり、ユーロ圏全体の数字も市場予想を下回る結果となる可能性が浮上しています。ECBの追加緩和が行われてから、時間があまり立っていないこともあり、すぐに追加措置が行われるかは微妙なところですが、弱い結果となってしまうと市場の追加緩和への期待は高まり、ユーロの上値圧迫材料となると考えられます。
また、株式市場の下落基調が落ち着きを見せるかどうか、最新の中東情勢、原油価格の動きなどにも注意が必要です。

本日の予定

07:30 ウイリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁(投票権なし)講演
12:45 日10年債入札
17:55 独12月雇用統計 
18:30 英12月建設業PMI 
19:00 ユーロ圏12月消費者物価指数(HICP)速報値
21:30 カナダ銀行(BOC)、2016年経済見通しを発表

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト