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強い米国雇用統計

【著者】

金曜日の概況

先週末に発表された米国雇用統計は市場予想を上回る好結果となりドル全面高の状態となりました。非農業部門雇用者数が28万人増、平均時給も0.3と文句の無い数字となり、失業率の増加も労働参加率の上昇を伴っており、良い上昇となっています。これにより、再び9月利上げ開始への意識が強まりはじめています。そのドル高地合いが継続するかどうかを見極めるためにも今後は米国経済指標、来週のFOMCでのFRBメンバーの金利見通しなどへの注目度が高まっています。

強い雇用統計を受けて米国債利回りは上昇、米国株式は利上げが意識されたこともあり軟調な推移となっています。原油価格は雇用統計発表後は下落となりましたが、その後は底堅い動きとなり発表前の水準よりも高いところでの推移となっています。

週末行われたトルコの選挙では与党が過半数を割り込む結果となり、連立協議次第では再選挙の可能性も高まり、政権不安の高まりからトルコリラ売りが強まっていいます。

主要通貨ペアの推移

ドル円は底堅い推移が続いた後、米国雇用統計の結果を受けて先週のレジスタンスとなっていた125.05付近を突破し、ストップ買いを絡め126円に迫る動きとなりました。本日は雇用統計で伸びきった分にどの程度調整が入るかにまずは注目したいところです。サポート候補と考えられるのはレジスタンスとなっていた125.0005付近が挙げられ、このラインを割り込んでしまうようであれば調整が一気に進む可能性も浮上するため注意したいところです。
シカゴIMMの円売りポジションも週末発表された数字から相当数増加していることも想定されるため、テクニカル面で崩れ始めると早い動きとなる可能性も考えられます。

ドル円

ユーロドルは欧州時間序盤に底堅い動きとなった後は米国雇用統計の結果を受けて下値を切り下げる動きとなっています。サポートとなったのは1.105付近で以前にもサポート、レジスタンスとなった重要なラインであるため、本日もこのラインを守れるかどうかに注目したいところです。
また、先週から欧州時間序盤に欧州債券市場の動向により神経質な展開となることが増えているため注意したい時間です。

ユーロドル

ユーロ円は140円を超えるところでは上値が重く、伸び悩む推移が続いています。短期的に底堅い動きが続いたことから調整がどの程度入るかに注目したいところです。まずは雇用統計後のサポートとなった139.00付近が意識され、割り込んでくるようであれば先週中盤に揉み合いが続いた138円台前半などがサポート候補に挙げられます。

ユーロ円

ポンドドルは米国雇用統計後にドル売りに押され下落するものの下がったところでは底堅さを見せ方向感の薄い推移となっています。
5月5日と6月1日の安値を結んだトレンドラインにサポートされている状態であるため、このトレンドライン上で推移できるかどうか、5月19日のサポートから6月4日にレジスタンスに転じた1.5445付近を上抜けることができるかどうかで方向感を探っていきたいところです。

ポンドドル

豪ドルはアジア時間から底堅さを見せたものの強い米国雇用統計を受けて急落となり、0.76付近まで押し込まれる動きとなりました。先週序盤も0.76付近でサポートされているため、この水準を割り込むと下落が加速する可能性もあるため注意したいところです。
ただし年初から0.75中盤でも下げ止まりを見せる場面も多いため、0.753近辺が最終防衛ラインになると考えられます。

豪ドル

本日の注目材料

本日は欧州時間にECB関係者のコメント機会が予定されているほか、ドイツの鉱工業生産、米国時間にはカナダの住宅関連、BOC副総裁の講演、米国5月のLMCIの発表と小粒揃いのラインナップとなっています。
また、先週から荒い動きが続く欧州債券市場にも引き続き警戒が必要です。先週後半は欧州時間序盤から独債利回り上昇、ユーロ上昇、NY時間に反落という動きを繰り返しています。本日もECB関係者からの口先介入にも警戒しながらユーロは神経質な状態が続くことが予想されます。

本日は、先週末に発表された雇用統計の余波を確認にしながら、欧州債券市場、さらには米国債利回り上昇からの株式市場下落によるリスク回避地合いの進展具合などにも気を配りたいところです。

本日の予定

時刻未定 中国5月貿易収支
08:50 日13月期GDP(2次速報値)
08:50 日4月国際収支
14:00 日5月景気ウォッチャー調査
15:00 独4月鉱工業生産
17:00 コンスタンシオECB副総裁講演
17:00 ノボトニー・オーストリア中銀総裁、オーストリア成長見通し公表
21:00 カタイネン欧州委員講演
21:15 加5月住宅着工件数
21:30 加4月建設許可件数
23:00 米5月労働市場情勢指数
翌5:15 ウィルキンスBOC副総裁講演

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チーフストラテジスト 佐藤甲様