マーケット

ドル買い戻し強まる

【著者】

昨日からの流れ

昨日はドルの買い戻しが目立つ1日となり、ドル円は109円台まで戻す動きとなり、ユーロドルは1.13を割り込む動きとなっています。
米国時間に発表された生産者物価指数や小売売上は市場予想を下回る結果となりましたが、コアの小売売上は底堅さを見せていたことなどが評価され、ドル売りも限定的なものにとどまっています。

株式市場は堅調な推移となり、市場のリスク許容度を押し上げ、円やユーロが売られやすい状況となったほか、原油価格の上昇は一服感が出たことでカナダドルの上昇も一段落する動きとなっています。

主要通貨ペアの推移(2016/4/14)

USDJPY

ドル円は反発を続け109円台に乗せる動きとなっています。今のところ、大きな流れは依然として下向きと考えられ、長らく続いた下落の調整が入っている状態と考えることができ、3月30日からの下落の38戻し付近の110円付近などがレジスタンスとして意識されそうです。今週は戻りがどの程度まで続くかを見守りたいところです。

ドル円

EURUSD

ユーロドルは今月続いた揉み合いを下抜けるような動きとなり、下落圧力が強まっており、本日も下方向の動きには警戒したいところです。ただし、昨日大きな下落となったことや完全に傾きが崩れたとも言い難い状態であることを考えると、本日は多少の反発にも一応注意したいところです。
レジスタンス候補としては、節目の1.13や4月のサポートになっていた1.1325付近が意識されると考えられます。

ユーロドル

EURJPY

ユーロ円はユーロドルの下落に押され、上値の重い推移となりました。
先週末から、122.50-124.25付近でのレンジ推移が続いており、このレンジをどちらに抜けるかで今後の方向感を探っていきたいところです。

ユーロ円

GBPUSD

ポンドドルは下降トレンドラインに接近後、伸び悩み、下値を探る動きとなり、保ち合い状態が続いています。この保ち合いを抜けるまでは方向感の読み難い状態が続くことが想定されます。徐々に上下幅が小さくなってきているため、どちらかに抜け出すと抜けた方へ大きく動く可能性があるため、しっかりと見極めたいところです。

ポンドドル

AUDUSD

底堅い推移となっていた豪ドルは直近の高値である0.7723に迫るところで上値が詰まる動きとなってており、レンジ推移が続いている状態となっています。2回同水準で上値を抑えられていることもあり、この水準を上抜けたところにはストップ買いがある程度溜まっていることが想定されるため、再度、接近した際には注意が必要です。逆に2回サポートとなっている0.748付近を割り込んだところにはストップ売りが溜まっていることが想定され、割り込むと下落が勢い付くことが想定されます。

豪ドル

本日の注目材料

本日はアジア時間にオーストラリアの雇用統計の発表が予定されています。比較的底堅い結果が続いており、好調が続くようであれば豪ドルの下支え材料となることが想定されます。

欧州時間にはユーロ圏の消費者物価指数の確報値の発表、BOEの金融政策委員会の発表、大手金融機関の決算発表が予定されています。ユーロ圏の消費消費者物価指数は確報値ということもあり、速報値からの修正が入ると来週にECB理事会が控えていることもあり、ユーロを中心に反応する可能性があります。
BOEの金融政策委員会は金融政策の変更の可能性は低いと考えられますが、議事録の中で、利上げ賛成票の数や英国経済、インフレ率に関しての評価にポンドが過敏に反応することが想定されるため、発表前後の動きには注意が必要です。

大手金融機関の決算は株式市場を通して市場のリスク許容度に変化を与える可能性が挙げられます。

米国時間は米国の消費者物価指数や新規失業保険申請件数などの経済指標に加え、FOMCメンバーやBOE関係者のコメント機会が予定されています。
消費者物価指数が市場の想定通り底堅さを見せるようで、あれば昨日からのドル買い戻しの動きを後押しすることが想定されます。
また、本日、コメント機会のあるロックハート総裁やパウエル理事は現在のFOMCメンバーの中でも比較的中立的なスタンスであるため、彼らの口から、タカ派・ハト派どちらかに偏ったコメントが出てくるとドルの強弱に多少インパクトがあるかもしれません。

本日から、ワシントンでG20が開催されるため、最新の報道には注意が必要なほか、週末に原油増産凍結に向けた会議を週末に控えていることもあり、原油価格の動向には注意が必要です。

本日の予定

07:30 NZ3月企業景況感(PMI)
08:01 英3月RICS住宅価格
08:50 日対外及び対内証券売買契約等の状況(指定報告機関ベース)
10:30 豪3月雇用統計
12:45 日30年国債入札(8000億円)
18:00 ユーロ圏3月消費者物価指数(確報値)
19:45 バンク・オブ・アメリカ13月期決算発表
20:00 イングランド銀行金融政策委員会(MPC)金融政策発表、議事録公表
21:00 ウェルズ・ファーゴ13月期決算発表
21:30 米3月消費者物価指数 
21:30 米新規失業保険申請件数 
21:30 加2月新築住宅価格指数 
23:00 ロックハート米アトランタ連銀総裁(投票権なし)講演
23:00 パウエルFRB理事コメント機会
翌2:00 米30年債入札(120億ドル)
翌2:00 カーニーBOE総裁講演
翌5:00 シャフィクBOE副総裁講演

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト