マーケット

弱いGDPでドル売り強まる

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外国為替マーケット情報|2014/05/01

昨日はアジア時間は日銀の金融政策決定会合、黒田総裁の会見を控えて、追加緩和後退への失望リスクからの円買いが進み市場が日銀のタカ派を織り込んだことから、金融政策決定会合で金融政策変更なし、追加緩和を臭わせない黒田総裁の会見に対する市場の反応は限定的なものとなりました。
欧州時間には注目のユーロ圏の消費者物価指数が発表となりました。結果は全開の+0.5%から上昇し、+0.7%となったものの市場予想の0.8%となったことから発表直後は売りが先行する展開となりましたが、その後は急反発。昨日のドイツの消費者物価指数から売りが溜まっていたこと、コアの消費者物価指数は市場予想通り1.0%となったことやオオカミ少年ドラギへの警戒感などが考えられます。スペイン、イタリアの消費者物価指数も前回よりも強い結果となりドイツとの差が意識されるような結果にはなりませんでした。
米国時間は雇用統計の前哨戦となるADP雇用統計は市場予想を上回る+22.0万人となったものの、その後に発表されたGDPが波乱材料となりました。多少の下振れは想定していたものの、+1.2%の市場予想に対し+0.1%と衝撃的な結果となったことからドル売りが進行、米国債利回りも急低下となりました。その後に発表されたシカゴPMIは63.0と市場予想を上回りましたが、火を消すことはできませんでした。
しかし、過去の数字であるGDPがこれほど弱い結果であったものの、直近の雇用を示すADP雇用統計、現状の景況感を示すシカゴPMIなどは良好な結果となったことから大崩れには至らず、各通貨大きな変動にまでは至らない状況となっています。
深夜に発表されたFOMCの結果は市場の予想通り政策金利は据え置き、QEの100億ドルの縮小となり、声明で景気判断が改善と市場の想定の範囲内であったことから市場へのインパクトは限定的なものに留まっています。

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【主要通貨の動き】

ドル円はADP雇用統計が強い結果となったことから上値を伸ばしましたが、衝撃のGDPで一気に下値を探る動きとなりましたが102.00手前で何とか跳ね返したものの上値の重い推移となっています。
日足チャートでは保ち合いが続いている状態ですが、下半分での推移が続いています。まだ方向感が出てきているとは言えない状況ですが、直近では102.00近辺をネックラインとするダブルトップのような状態となっていますので割り込んだら101円台前半をターゲットとした下落圧力が強まると予想され、更なる下落も視野に入れる必要が出てきます。上は102円台後半が重く103.00を上抜けるまでは厳しい状況が続きそうな気配がします。

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不沈空母ユーロドルはまたショートスクイーズ状態となりました。前日のドイツ消費者物価指数からショートポジションが溜まり、ユーロ圏の消費者物価指数の発表直後の下落をピークに反発、逃げ遅れまいとショートポジションが次々に逃げていき、逃げ遅れたショートポジションが絞り出され、さらには弱い米GDPに押し上げられるという状況で終わってみればドイツの消費者物価指数発表前の水準まで戻すという動きとなりました。
日足チャートでは保ち合いの上部に張り付いている状況で上値を伺う状況となっています。今後は再度ECB関係者からユーロ高牽制のコメントが出てくると思われますが、市場も慣れてきてしまっていることから影響が薄くなることが予想され、雇用統計待ちの状態へ向かうと考えられます。

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不沈空母ユーロドルはまたショートスクイーズ状態となりました。前日のドイツ消費者物価指数からショートポジションが溜まり、ユーロ圏の消費者物価指数の発表直後の下落をピークに反発、逃げ遅れまいとショートポジションが次々に逃げていき、逃げ遅れたショートポジションが絞り出され、さらには弱い米GDPに押し上げられるという状況で終わってみればドイツの消費者物価指数発表前の水準まで戻すという動きとなりました。
日足チャートでは保ち合いの上部に張り付いている状況で上値を伺う状況となっています。今後は再度ECB関係者からユーロ高牽制のコメントが出てくると思われますが、市場も慣れてきてしまっていることから影響が薄くなることが予想され、雇用統計待ちの状態へ向かうと考えられます。

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ユーロ円は上下に振れるものの終わってみればあまり動いていない状況で引き続き保ち合いの真ん中付近での推移となっています。方向感の無い状況であることから、上下どちらかに抜け出すまでは様子見が必要と思われます。

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ポンドドルは上値抵抗線をしっかりと抜け出す動きとなりました。弱い米経済指標を背景に上値を伸ばし、1.69付近まで上値を伸ばしています。引き続き堅調な推移が期待できる状態となってきました。
本日は英製造業PMIが予定されています。伸び悩みが続く同指標が改善へ向かうことが出来ればさらなる上昇の突破口となると考えられます。ただし、明日に米雇用統計を控えていることから、調整売りには少し注意が必要かもしれません。

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豪ドルは引き続き小動きにとどまっていますが先ほど発表された豪第1四半期輸入、輸出物価指数が豪ドル安の影響から強い結果となったことから上値を伺う動きとなっています。まずはしっかりと0.93台を回復できるかどうかに注目したいところです。この水準をしっかりと維持できれば、利上げ観測は後退しているものの利下げ観測はさらに遠いことを考えるともう一段の上昇余地はあると考えられます。

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【本日の注目材料】

本日は英国製造業PMI、米国のISM非製造業景況指数、個人所得・消費支出、新規失業保険申請件数など粒ぞろいのラインナップとなっています。雇用統計の前ということもあり、市場へのインパクトは限定的となると思われますが、発表前後はやはり注意が必要と思われます。
また米国時間にはイエレン議長の講演されていますが、昨日のFOMCの内容からも注目すべき点は少なかったことから、目新しい材料が飛び出す可能性は低いと予想されます。

【本日の予定】

中国、香港・シンガポール・フランクフルト・パリ・チューリッヒ市場休場
10:00 中国4月製造業PMI
10:30 豪1-3月期輸入物価指数
15:00 英4月ネーションワイド住宅価格
17:30 英4月製造業PMI
17:30 英3月消費者信用残高
20:30 米4月チャレンジャー人員削減予定数
21:30 米新規失業保険申請件数
21:30 米3月個人所得・個人消費支出
21:30 米3月PCEデフレーター
21:30 イエレンFRB議長講演
22:45 米4月マークイット製造業PMI(確報値)
23:00 米4月ISM製造業景況指数
23:00 米3月建設支出

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト