マーケット

ユーロ上昇気配強まる

【著者】

昨晩の概況

昨日は欧州時間に発表された英国サービス業PMIが市場予想を下回ったことからポンドが急落、また、ギリシャ債務交渉に関してネガティブな報道などもあり、ユーロの上値も重い状況となりました。

米国時間に入るとADP雇用統計が市場予想通り安定推移となったことや米国貿易収支で赤字幅が市場予想を下回ったことなどで若干ドル買いが入るものの、その後のドラギ総裁の記者会見で債券市場の利回り上昇を理由に金融政策のスタンスを調整する必要は無いとのコメントにより独債利回りを中心に債券利回りが上昇し、ユーロ買いが活発化したためドル売りが活発化する状態となりました。ドル円は米国債利回りも連れ高となったこともあり、124円台をキープする底堅い推移となったため、クロス円全般はユーロ円を中心に力強い動きとなっています。

米10年債利回り

また、米国時間に発表されたISM非製造業景況指数は市場予想を下回り、前回よりも低下となっています。内訳の雇用指数も前回より若干の低下となり、雇用統計の不安材料の一つとなりました。

一方でユーロ圏の経済指標は概ね良好なものが目立っています。イタリアの失業率は前回分の修正も含め改善を示し、PMIもユーロ圏全体では上方修正となっています。

主要通貨ペアの推移

利食い売りに押されていたドル円は欧州時間以降は底堅い動きとなりましたが、米国時間に入ると上値の重い動きとなり、押し戻される展開となりました。底は硬く上値が重い状態となっているため、昨日のレンジとなった123.80-124.70付近のレンジをどちらに抜けるかで方向感を探っていきたいところです。上は先日も上値をブロックした125.00付近が強いレジスタンスとなることが想定されるため、接近した際には警戒が必要です。

ドル円

ユーロドルはドラギ総裁の会見後急騰する動きとなり、1.12台後半まで上昇する動きとなりました。本日も不安定な独債利回りに振り回される動きとなることが予想されますが、市場では売りポジションに大きく偏っている可能性が高いと考えられることから、下がったところでは買いが入り、下がりにくい状況となるかもしれません。日足チャートでは上値余地が1.15付近まで広がっていることから、もう一段の上昇の可能性も十分にあり得ると考えられます。

ユーロドル

ユーロ円は底堅い動きが続きとうとう140円台に乗せる動きとなっています。直近で頑張りすぎているため多少の調整はあると考えられますが、日足チャートなどで見ると中長期では145円付近まで上値余地は広がっているおり、底堅い推移となることが予想されます。本日はまず昨日のレジスタンスとなった140.14を突破できるかどうかに注目したいところです。

ユーロ円

昨日のポンドドルはサービス業PMIの失速を受けて急落となりましたが、その後はジリジリと反発し、発表前の水準近くまで戻す動きとなっています。本日は発表前のレジスタンスとなった1.5275付近を突破できるかどうかに注目したいところです。

ポンドドル

豪ドルはアジア時間に発表されたGDPが強かったため上昇となりましたが、その後は上値の重い推移推移となりました。米国時間のドル売りに押し上げられる場面も見られましたが、失速となり、上値の重い状態となっています。方向感を失いつつあることから、本日は昨日のレジスタンスとなった0.782とサポートとなった0.775付近のどちらに抜けるかで方向感を探っていきたいところです。

豪ドル

本日の注目材料

本日は欧州時間にBOEの金融政策の発表、米国時間には新規失業保険申請件数などの経済指標の発表が予定されています。明日に雇用統計を控えていることから新規失業保険申請件数で弱い結果となると多少の反応があるかもしれません。雇用統計前ということで様子見モードが強まりそうな気配もありますが、昨日も独債利回りを中心に債券市場が不安定な推移となり、ユーロを中心に不安定な推移となっているため、本日も暴れる可能性があるため注意が必要です。

本日の予定

08:50 日対外及び対内証券売買契約等の状況(指定報告機関ベース)
09:00 黒田日銀総裁コメント機会
10:30 豪4月貿易収支
10:30 豪4月小売売上高
12:45 日30年国債入札(8000億円)
15:00 リーカネン・フィンランド中銀総裁、メルシュECB理事講演
20:00 イングランド銀行金融政策委員会(MPC)金融政策発表
20:05 ダイセルブルーム・ユーログループ議長講演
20:30 米5月チャレンジャー人員削減予定数
20:35 クノット・オランダ中銀総裁講演
21:30 米13月期非農業部門労働生産性(確報値)
21:30 米13月期単位労働コスト(確報値)
21:30 米新規失業保険申請件数
23:00 加5月Ivey購買部景況指数
翌1:00 タルーロFRB理事講演

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト