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黒田日銀総裁会見で円買い強まるも続かず

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外国為替マーケット情報|2014/05/21

ドル円年初来安値更新ならず

昨日の海外時間には、黒田日銀総裁が決定会合後の会見で追加緩和を示唆しなかったことから追加緩和期待が遠のき円買いが強まって、ドル円は2月初旬以来の101円割れとなりましたが、その後各国株価と米長期金利が上昇して101円台半ばまで反発しました。

欧州時間序盤、日銀金融政策決定会合で金融政策を据え置いた後行われた黒田日銀総裁の記者会見で、景気に対して全般的に強気の見通しが述べられたことから全般的に円買いが強まりました。ドル円が101円を割り込んだのは、黒田総裁が「上下双方向のリスクを点検し、必要な調整を行う」と前回と同様のコメントを述べた後でしたので、特定の発言が円買いを強めたのではないと考えられます。ドル円は100.80円台まで下落し、ユーロ円は138.20円台まで下落しました。その後米長期金利がやや反発したことから全般的にドル買いが強まって、ドル円は101.10円台まで反発し、ユーロドルは1.3670台まで下落しました。

NY時間にはいって、各国株価と米長期金利が上昇したことからドルが一段高となって、ドル円は101.50円台まで上昇し、ユーロドルは1.3650台まで下落しました。ユーロ円は一旦138.10円台まで下げ幅を拡大したあと138.70円台まで上昇しています。

NY時間午後、ゴンサレスパラモ元ECB理事が「ECBが中銀預金金利をマイナスにすれば、低インフレと闘いデフレを阻止するのに役立つだろう」と述べたこともあってユーロ売りが強まってユーロドルが1.3530台まで、ユーロ円も138.30円台まで下落する場面がありました。しかしその後株価が堅調に推移したことなどからユーロ買いが優勢となって、ユーロドルは1.3680台まで、ユーロ円は138.80円台まで上昇しました。一方ドル円は米FOMC議事録の公表後、米長期金利が一段高となったことから101.60円台まで上昇する場面もありましたが、引けにかけては101.30円台まで反落しました。

東京時間にはいって、日経平均と米長期金利が上昇していることから円売りが強まっています。。

今日の海外時間には独/ユーロ圏・5月製造業/サービス業PMI、英・第1四半期GDP、加・3月小売売上高、米・新規失業保険申請件数、米・4月景気先行指数、米・4月中古住宅販売件数の発表があるほか、南ア中銀の政策金利発表、ウィリアムズ・米サンフランシスコ連銀総裁の講演が予定されています。

昨日の欧州時間には、ドル円が年初来安値を窺う展開となりましたが、米長期金利の反発で結局ここ数日のレンジに戻ってきました。このまま米長期金利が方向感のない動きを続ければ、ドル円もしばらくは101円台を中心としたレンジ取引が継続すると考えられます。

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チーフストラテジスト 高野やすのり様
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高野やすのり|FXプライムbyGMO

高野 やすのり

慶應義塾大学商学部卒 チェース・マンハッタン、スイス・ユニオン、ファースト・シカゴなどでインターバンクディーラー業務に従事。 株式会社FXプライムbyGMO チーフストラテジストとして、長年培ってきた経験を生かし、インターネット上のコンテンツや、ラジオ、セミナーを通じて正しいFXの知識や、FXの魅力を広める為の活動を行う。 NPO法人日本テクニカルアナリスト協会 認定テクニカルアナリスト