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日銀の金融緩和策「総括的」見直し

【著者】

2つの見方

先週の日銀金融政策決定会合で発表された、「量的・質的緩和」「マイナス金利付き量的・質的緩和」の「総括的」見直しですが、市場では見方が2分されています。

黒田日銀総裁は昨日、この見直しは緩和策の後退なのでは、との質問に
「政策検証は2%早期実現の観点でやる」
「(緩和縮小観測について)総括的な検証が、2%の物価安定目標を出来るだけ早期に実現する観点から何が必要かを明らかにするため」
と答えています。

この言葉をポジティブに受け止めている向きは、メガバンクから評判の悪いマイナス金利の深堀のためのコンセンサスを形成するために「総括的」見直しをする、と見ています。

一方、ある意味でうがった見方をする向きは、現在の緩和の枠組みが限界にきていることから、マネタリ-ベースの拡大という目標や、17年度中の2%のインフレ目標達成といった、これまでの目標を他の形に変えることを意図しているのでは、と見ています。

個人的には、これ以上大幅に国債の買い入れを拡大する事が難しいことや、17年度中に2%の物価目標を達成することが非常に難しいことを考えると、もっと現実的な(達成可能な)の目標に変更しないと、日銀の政策に対する信任が毀損する可能性もあるので、その方向での「総括的」見直しが行われるのでは、と考えています。

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チーフストラテジスト 高野やすのり様
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高野やすのり|FXプライムbyGMO

高野 やすのり

慶應義塾大学商学部卒 チェース・マンハッタン、スイス・ユニオン、ファースト・シカゴなどでインターバンクディーラー業務に従事。 株式会社FXプライムbyGMO チーフストラテジストとして、長年培ってきた経験を生かし、インターネット上のコンテンツや、ラジオ、セミナーを通じて正しいFXの知識や、FXの魅力を広める為の活動を行う。 NPO法人日本テクニカルアナリスト協会 認定テクニカルアナリスト