トランプ米大統領の対日自動車貿易批判

【著者】

確かに的外れではあるが

トランプ米大統領は昨日、日本の自動車市場を閉鎖的と批判しました。

それに対し日本側からは、すでにアメリカから日本への自動車輸出には関税はないこと、逆に日本からアメリカへの輸出に2.5%の関税がかけられていることなどを理由に「的外れ」としたり戸惑ったりしている、と報道されています。

はたしてそうなのでしょうか?

トランプ米大統領の主張は、こういった制度に対する批判ではなく、結果としてアメリカでは大量の日本車(日本製ではなく日本ブランドの車)が走っている一方で、日本ではアメリカ車がほとんど走っていないことに対する批判です。

この批判を的外れと言うなら、確かに的外れです。しかしトランプ米大統領の選挙期間中からのアメリカの工業を復活させる、との主張から考えれば、自然な発言とも言えます。

もちろんこういった結果になっているのは、日本の自動車メーカーにとって質、量ともに世界一の市場であった(現在は中国に続く世界2位)アメリカ市場が重要だったのに対して、足元に巨大な市場があるアメリカの自動車メーカーにとって日本の市場の重要性がそれほど高くなかったことや、道路や住宅事情がアメリカ車に合わなかったことなど、理由があります。

ただ、日本は非常に特殊な市場であることは確かで、同じく代表的な自動車生産国であるドイツなどと比べても国産車比率が非常に高い市場です。様々な理由を上げるのは簡単ですが、トランプ米大統領のような見方をする事はそれほど不当な事ではないのかもしれません。

今後交渉のやり方を間違えると、感情的にこじれて、かつての日米自動車摩擦のような事態に発展しかねませんので、日本政府や日本の自動車会社には慎重な対応が求められます。

<本記事ご協力>

チーフストラテジスト 高野やすのり様
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高野やすのり|FXプライムbyGMO

プライスはすべてを織込む!チャートで世界を見通せ 高野 やすのり

慶應義塾大学商学部卒 チェース・マンハッタン、スイス・ユニオン、ファースト・シカゴなどでインターバンクディーラー業務に従事。 株式会社FXプライムbyGMO チーフストラテジストとして、長年培ってきた経験を生かし、インターネット上のコンテンツや、ラジオ、セミナーを通じて正しいFXの知識や、FXの魅力を広める為の活動を行う。 NPO法人日本テクニカルアナリスト協会 認定テクニカルアナリスト