米国小売売上に注目

【著者】

昨日は長時間に渡るユーロ圏首脳会議にいおいて、条件付きでギリシャの支援に関して合意に至ったことを受け市場全体はリスクオンの状態となり、株式市場は上昇、円などの安全通貨には買いが入る展開となりました。ユーロは初期反応は買いで反応したものの、その後は反落する動きとなり、上昇分を全て吐き出し、下値を探る動きとなっています。

ギリシャに関してはつなぎ融資、ギリシャ、欧州各国での議会承認などの波乱要因は残っていますが、一つの山を越えたということで市場は落ち着きを取り戻し、米国債利回りも上昇となりドルの底を支える動きとなりました。原油価格はイランの核協議進展への期待から上値の重い状態となり、カナダドル等の資源国通貨は軟調な推移となっています。

米国株式市場

主要通貨ペアの推移

ドル円はリスクオンの流れに乗り、底堅い推移を続け123円台に乗せる動きとなりました。6月からの下降トレンドラインを突破する動きとなり、節目の124.00、6月24日のレジスタンスの124.37を目指す動きとなっています。ただし、急な角度の上昇となっているため、短期的な調整にも少し警戒したいところです。本日は米国時間の米国小売売上の結果次第で大きく上下に振れる可能性があるため、発表前後には警戒が必要です。

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ユーロドルはギリシャ支援に関して合意に至った旨の報道を受けた直後は上昇となりましたが、その後は失速し下値を探る動きとなり、金曜日の上昇分を全て吐き出す動きとなっています。先ほど1.1の大台を割り込む動きとなっており、上値の重さは本日も残りそうな状態となっています。

日足チャートでは7月7日のサポートとなった1.0916や5月27日のサポートとなった1.0819付近を割り込むと下落が加速しそうな形となっているため、接近した際は注意が必要です。

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ユーロ円は欧州時間にギリシャ支援に関して合意に至ったとの報道で上昇するも上昇分を吐き出す動きとなっています。ドル円が底堅い動きとなっていたこともあり、下落は限定的なものにとどまっていますが、上値の重い状態が続いています。本日は昨日のサポートとなった135.70付近を守れるかどうかで方向感を探っていきたいところです。

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ポンドドルは1.555を突破し上値を追う動きとなったものの失速しユーロにつられ、軟調な推移となりました。本日は欧州時間に英国の消費者物価指数、米国時間に米国小売売上とイベントが続くため、結果次第で上下に大きく振れる動きとなるため発表前後の動きには注意が必要です。

本日は引き直したトレンドラインを守れるかどうかに注目したいところです。7月8日のサポートとなった1.533付近を割り込むような動きとなると1.52割れを目指した下値を探る動きが活発化すると考えられます。

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豪ドルは軟調な推移が続き0.74を挟んだ攻防が続いています。7月に入りサポートとなっている0.7372を割り込むと下落速度が加速する可能性もあるため接近した際は注意が必要です。レジスタンス候補は今月序盤からレジスタンスとなっている0.75が挙げられ、上抜けたところにはストップ買いが溜まっている可能性もあるため、注意が必要です。

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本日の注目材料

本日は欧州時間に英国消費者物価指数、ユーロ圏鉱工業生産、独ZEW景況指数等、米国時間には米国小売売上等の発表に加え米国金融機関の決算発表が予定されています。

英国の消費者物価指数にて強い結果が出るようであれば英国の利上げが意識されポンド急騰となる可能性も考えられるため発表前後の動きには注意が必要です。

ギリシャ問題が一山越えたため、市場の目が再び米国経済に戻り、米国の小売売上に注目が集まると考えられます。強い結果となれば当然9月利上げが意識される反面で弱い結果となると利上げできるのか?となりドル売りが活発化する可能性も考えられます。
また、米国企業決算の内容次第では株式市場が動揺し、市場全体のリスク地合いを動かす可能性もあるため、株価動向にも注意したいところです。

本日の予定

10:30 豪6月NAB企業信頼感・景況感
15:00 独6月消費者物価指数(確報値)
17:00 ビスコ伊中銀総裁講演
17:30 英6月消費者物価指数・小売物価指数生産者物価指数
18:00 ユーロ圏5月鉱工業生産
18:00 独7月ZEW景気指数
18:00 ユーロ圏7月ZEW景気期待指数
20:00 JPモルガン・チェース決算発表
21:00 ウェルズ・ファーゴ決算発表
21:30 米6月小売売上高
21:30 米6月輸入物価指数
23:00 米5月企業在庫
23:45 メルシュECB理事講演

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト