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FOMC前の静けさ・・・。各通貨のレンジに注目

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外国為替マーケット情報|2014/9/16

昨日は米国時間に発表された米国鉱工業生産が市場予想に反し前月比マイナスとなったことからドル売りが強まりました。昨日の欧州時間まで下落が続いた豪ドルは対欧州通貨で持ち直しを見せていたことに加え、ドル売りにも押し上げられ、反発に転じ対米ドルで0.9台を回復となりました。
欧州通貨はスコットランド独立が意識されるポンドは重い推移が続くものの、ユーロは米ドルに押し上げられ、上昇、円売りも一服状態となり107円台序盤での推移となっています。
先週末に発表となった中国の経済指標は総じて弱い結果となったことから、1回の結果だけでは判断は難しいですが、年末にかけて再び中国経済の減速を意識させられる可能性も浮上しており、今後、資源国通貨等の重しとなるかもしれません。
また、市場では日銀の追加緩和に関しての期待が高まっているようで黒田総裁をはじめとする本邦要人のコメントに反応する場面が増えてきています。GPIFへの期待と併せてドル円、クロス円がしっかりとした推移が続いていますが、短期的に押し上げている要因の一つとして日本株買い、円売りといった外国勢のジャパントレードも再開している可能性が高く、これらのトレードは昨年の5月にみられたように引き上げ始めると下落スピードも早いため、下がり出したときには警戒が必要です。

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【主要通貨ペアの推移】

ドル円は先週後半から107.00-107.40付近での狭いレンジ内での推移となっています。107.40ではきれいに上値を抑えていることからこのライン、またオプションの設定も多いと予想される107.50をしっかりと上抜けることができるかどうかに注目が集まります。上抜けたところにはストップ買いも溜まり上昇加速の可能性があります。下は節目の107.00を守りきれるかどうかに注目が集まります。依然として短期的に買いポジションが溜まっていることが想定されることから割り込んできた際には下落が加速するかもしれません。

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ユーロドルは引き続き狭いレンジ内での推移が続いています。1.3に迫る1.29後半では上値の重さが目立つ推移が続いていることから、1.3を抜けたところにはストップ買いが溜まっている可能性があるため近づいた際にはショートスクイーズによる急上昇には注意が必要です。ポジションは依然としてユーロ売りに傾いていることから、1.3を上抜けてきた際のストップの方がインパクトは大きいと思われますが下方向は1.286付近がサポートとなっており、割り込んでくるともう一段の下落余地が広がると考えられます。

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堅調な推移が続いていたユーロ円ですが、過去にも数回レジスタンスとなった139.30の少し手前の139.20付近で失速となりました。138.45付近先週末の欧州時間からサポートとして活躍しており、割り込んでくると138円台序盤まで下落余地が広がると考えられることから、しっかりと守れるかどうかに注目したいところです。

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ポンドドルはスコットランド住民投票、FOMCを控え1.62−1.628の狭いレンジ内の動きとなっています。このレンジのどちらに抜けていくかをしっかりと確認したいところですが、住民投票の結果への依存が大きく、大きな波動となると予想されることから奇麗にレンジ抜けを狙うのは難しいかもしれません。

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最終防衛ラインの0.92を割り込んだ後は順調に下落が続き0.9を割り込むところまで押し込まれた後、反発に転じています。現在、RBA議事録を受けてさらに上昇が強まっており、0.905付近の攻防が続いています。このゾーンを上抜けると時間足ではダブルボトムのネックライン突破に近い状態となりさらに上昇を強まる可能性が高まります。短期的にもポジションは売りに傾いていることからも一旦買いに勢いがつくとショートスクイーズ状態となることも考えられるため注意が必要です。

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【本日の注目材料】

本日はアジア時間には黒田日銀総裁のコメント機会に注目が集まります。目新しいコメントが出るとは思えませんが、市場がどこに反応するかは難しいことから警戒が必要です。欧州時間に英国の物価指数の発表が予定されています。スコットランド問題に焦点が集まっていますが、物価指数も重要な経済指標であることから、結果次第ではそれなりにインパクトがあるため発表前後は注意が必要です。
米国時間は生産者物価指数の発表が予定されていますが、FOMCを控えていることから影響は限定的になると予想されます。また、イベント前にポジションの調整が入る可能性もあり、ポジションの偏りの強い通貨ペアには注意が必要です。

【本日の予定】

09:00 ケントRBA総裁補佐講演
10:30 豪準備銀行(RBA)金融政策決定理事会議事録公表(9月2日開催分)
14:30 黒田日銀総裁コメント機会
16:15 ファンロンパイEU大統領講演
17:00 リーカネン・フィンランド中銀総裁会見
17:30 英8月消費者物価指数・生産者物価指数・小売物価指数
18:00 独9月ZEW景気期待指数
18:00 ユーロ圏9月ZEW景気期待指数
21:30 米8月生産者物価指数
21:30 加7月製造業出荷
翌1:30 ポロズBOC総裁講演
翌5:00 米7月対米証券投資

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト